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名前変換
Novel pkmn 今日はえいえんの最初の日(シンオウでウォロと再会/完結)
1 / 2 / 3 / 4 tt5 !+さよならの練習を(男主とオフェンスが過ごす真夏の話/現パロ/完結)
1 /2 /3 /4 /5 /6 /7 /8 /xx other
ライ麦畑で大団円
白黒無常ふと気がつくと少女は何も無い場所にいた。文字通り何も無い空間だ。足元を見るが床ではない。ただ空間の上でぽっかりと自分だけが浮いている。当然、荘園ではない。いくら不思議なことが起こる場所とは言え、こんな場所はなかった。もちろん自分が荘園に来る前に呼吸を繰り返していた場所でもない。一体ここはどこなのだろうと少女は首を傾ぐ。足で空間を押してやる。何もないはずなのに、しっかりとした力が少女の足を押し返す。まるで空気が急に地面のように硬さを持ったようだ。
「ああ、良かった。上手く行った」
あまり馴染みのない、男の声が聞こえた。少女は顔を上げて身体を強張らせる。黒無常が眼前に立っている。少女は後ずさる。黒無常とぱちりと目が合った。
少女は弾かれたように踵を返して駆け出す。ゲームのときのように、心臓が叫ぶことはしない。少女はゲームのときのように時折後ろを見ながら走る。空間に果てはない。隠れる場所もない。その内少女は自分が真っ直ぐ走れているのかも不安になる。後ろを見ると黒無常はゲームのときのように自身を追いかけている。不意に何かにぶつかった。衝撃で少女は尻餅を着いた。顔を上げると白無常が見下ろしている。逃げようとした直前に後ろから伸びてきた大きな手が少女の腕を捉えた。ぐっと引っ張り上げられ、足先が地面から浮く。
「いやっ、離して!」
足をじたばたとでたらめに動かすが、どうにもならない。白無常と黒無常が少女を挟んだ状態で向かい合う。白無常はにこにこと笑っている。それに対して黒無常は不愛想な顔をしている。
「駄目じゃないですか、無咎。彼女、困ってますよ」
「それはお前に対してじゃないのか? 必安」
くすくすと二人分の愉快そうな笑い声が少女の鼓膜を擽った。少女は身体を固くさせ、不安そうな顔をして白無常と黒無常を交互に見ている。時折少女は自分の腕を引っ張ったが、黒無常は放してくれない。二人は急に少女の知らない言葉で話し始めた。何を話しているのか解らない。知らない世界に置いて行かれるような気持ちがして、少女は開いている手を自身の胸の前で握りしめる。
「……大丈夫ですよ、夢の中、なので」
「ふぅん?」
黒無常が薄っすらとした笑みを浮かべつつ首を傾げさせる。急に少女が理解できる言葉で話し始めた。きょとんとした顔で、不安そうに二人を見上げる。
突然黒無常が少女を放るようにして投げた。少女の小さな身体は前触れもなく与えられた強い力に逆らうことも出来ず、床に倒れ込む。倒れ込んだ床は適度な弾力を持っており、あまり痛くはなかった。起き上がろうとしたがそれより先にどちらかの大きな掌が少女の背中を押さえつける。起き上がることができない。やだっ、と少女の口から声が弾けた。くつくつと二人分の笑い声が聞こえる。少女の小さな背中に二人分の視線が注がれる。ちり、と少女の肌が視線で焼けそうだった。
顔を上げると黒無常が少女の前に座っている。朝焼けの目は三日月を描かせていた。背中を押しているのは白無常であることに気づいた。背後を見ると白無常は少女の足に跨っている。とろりと蕩けそうな、夕闇の目とぱちりと合う。にこりと柔らかな笑みを浮かべさせた。
「そんなに怯えることもありませんよ」
言葉こそは柔らかだ。二人がまた少女の知らない言葉で何かを話している。彼らの国の言葉だろうかと少女が予測を立てかけたころに、四本の腕が少女の身を包んでいる服を剥ぎ出す。糸がちぎれる嫌な音が響く。過分の恐ろしが少女の口から悲鳴を取り上げた。音になれなかった悲鳴はひたりと喉に貼り付き縮こまっただけだ。背中に鋭利な刃物を押し当てられているような気持ちだ。ひ、ひ、と震えた息が少女の気道を走り去る。
「大丈夫、怖くないですよ」
そんなことを優しげな声で言われても、恐ろしいものは恐ろしい。ぼんやりと考えていた、そのうち家族になる人と行うべきことをこれからされようとしている。いやだと叫びたかった。やめてと喚きたかった。なのに、過度の恐怖は少女からその気力を奪い去る。
あっという間に生まれたままの姿にされる。隠したいのに四肢を満足に動かせない。隠れたいのに隠れる場所もない。そもそもこの空間で息づいている二人が許してくれるはずもない。俯せの格好で少女は小さく、浅く呼吸を繰り返させる。白無常の冷たい掌は少女の貌を確かめるように横腹を滑り、下降していく。黒無常の冷たい掌は少女の顎を掬い取り、宥めるように頬を撫でる。
「ふふ、」
嬉しくて仕方ないというように、楽しそうに白無常が笑い声を零した。少女はびくびくと震えながら二人の様子を見る。手足を動かしてみるが、状況を打破できそうにない。ひやりとした温度が、自身の内腿に触れた。
「ひゃっ!? やっ、だめっ、触らないで!」
脚をばたつかせるものの白無常には当たらない。掌は緩慢とした動作で劣情を煽るように肌を滑る。少女は自身の肌がぶつぶつと粟立つのを感じた。骨ばった指が少女の秘部に触れる。時折くつくつと笑う声が聞こえる。どちらの声だろうか、どちらもかもしれない。濡れてもいない箇所に白無常の指が押し付けられる。
「っ、ひっ、ぁあ、」
初めて感じる刺激に少女は身を震わせるしかできない。自分でも触ることなどない箇所に冷たい手が滑っていく。冷たい手は自身の温度と混ざり合い、温くなる。やだ、と涙声で言いながら身体を丸めさせたが、嘲笑うように却って脚を大きく開かされた。
「処女ですか?」
答えてやるもんか。唇を噛み締める。黒無常の指が下唇をゆるりと撫でる。
「そうじゃないか?」
答えてやるもんか!
少女は黒無常を睨み上げる。黒無常と目が合う。彼の金色の目が熱でとろりと蕩けている。どうしてそんな顔をするのか、考えたくもない。いやだ、と少女が呻く。可哀想、と誰かが嗤った。くぷ、と音を立てて何も侵入を許したことのない胎内へ異物が入り込む。
「ん゛っ、ぐ、っう、」
胎内に挿入り込んだ指が慣らすかのように浅い所で抽挿を繰り返される。そこからじわじわと、紙に落としたインクのように熱が広がっていく。初めての、未知の感覚だ。未知とは恐怖だ。少女は恐ろしくて駄々っ子のように何度も首を横に振ることしかできない。ほぼ無意識で、逃げようと腰を動かすが白無常に阻まれる。
「やだ、やだぁッ、」
たすけてと唇が音を紡ぐ。だがこの空間に少女を助けてくれるような都合の良い人物は存在しない。少女の口から吐き出された吐息は震えていた。教え込まれる肉の喜びによるものか、この状況をどうにもできないという絶望感によるものか、はたまた両方なのかそれ以外によるものなのか。それは少女ですらわからない。
「ふふ、大分濡れてきましたね」
気持ち悦いですか、と歌うような声色で白無常が尋ねる。いちいちそんなの言わなくてもいいのに、と少女は下唇を噛む。黒無常の指が下唇を爪先でなぞるように撫でた。
「ねえ、無咎」
白無常の呼びかけに、黒無常は顔を上げた。舐めて貰ったらどうですか、と白無常は提案するように吐いた。少女は目を見開く。こんな状況で何を舐めさせられるかなんて、予測がついてしまう。さすがにそこまで馬鹿ではない。それもそうだなと黒無常が少しの沈黙の後で答える。そもそも二人きりで話しているならついさっきまでのように自分たちの国の言葉で話せば良いのに、と少女は行き場のない言葉を心の中で呟く。
黒無常は少女の顔に自身の下腹部を寄せさせた。少女は嫌がるように顔を背けさせる。だが結局は抵抗になるはずもない。黒無常が下履きをずらすと、ぺちりと赤黒く勃起した陰茎が少女の柔らかな頬に押し付けられた。先走りの零す陰茎はぬるりと少女の肌を汚していく。
「ひっ!」
見たこともない、様相を呈する陰茎を見て少女は喉を引きつらせた。気持ち悪くて、視界に入れたくなくて強く目をつぶる。むっ、と饐えたようなニオイが鼻腔を満たす。やだ、とおまじないのように呟いた。だがそんなことでやめてもらえるはずもない。
黒無常の手が少女の顎を掴み、固定させる。少女が咄嗟に黒無常の手を離させようともがく。だが、所詮は男と少女の力だ。どれほど少女がもがいても意味はない。
いやだと喚いた少女の口に黒無常の親指が入り込む。少女は反射的に噛まないように口を開けさせた。黒無常の親指は、くっ、と奥歯を押し下げる。生じた隙間に先走りを垂らす赤黒い陰茎を押し込まれた。
「むっ! ――んぶ、ぐぇ゛、」
饐えたようなニオイを放つ陰茎に少女は顔を歪ませた。舌先で押し返そうとするがぐいぐいと押し込められる。噛んでやりたいのに上下の奥歯の間にある指のせいで阻まれている。亀頭が柔らかな喉奥を突いた。
「っあ゛、喉の奥っ、締め付けられる……っ!」
ぐいぐいと喉に押し付けるそれを吐き出してしまいたい。ただただ苦しさだけだ。早く終われと少女は口を窄ませる。吐息交じりの声が頭上から落ちてきて、ほんの少しだけ嬉しいような気持ちを覚えた。黒無常を見上げると、彼は微笑んでいた。そんな顔をするんだ、と少女は驚きを覚える。
前触れもなく、胎内に埋められていた指が引き抜かれた。少女の身体がびくりと跳ねる。きゅん、と下腹部が切なそうに疼く。すぐに何か、熱いものが押し当てられる。何かなんてわかりきっている。逃げたかったのに白無常の手が腰を掴んでその分引き寄せさせる。ぐぷ、と先端が捻じ込まれた。
「ねぇ、私も楽しませてくださいよ」
「〰〰ん゛っ!? ん、ォ゛っ」
きつい胎内を無理に陰茎がこじ開ける。苦しさと異物感に少女は声を上げた。だが口に陰茎が捻じ込まれているせいで音には成り切れない。喉の奥で意味のない音として震えるだけだ。膨れ上がった陰茎が異物を押し出そうと蠢く肉襞の動きを無視して侵入していく。
「はァっ♡ きつ……絡みついてきますね」
「必安……何を拗ねているんだ」
面倒だな、と黒無常が呆れたように、けれどどこか優越感を滲ませて呟いていた。白無常は何も答えない。僅かな隙間も許さないというように、ぐいぐいと腰を細い体に押し付けるだけだ。未知の感覚に呑み込まれそうになるのを、少女は理性をかき集めて留まろうとする。与えられる刺激は痛苦だけの筈なのに、酸欠のせいか強いストレスから逃避するためか身体は甘美な痺れを走らせる。
「ぅえ゛っ、ぉ゛♡ ンぶっ、」
呼吸をしたいのに、黒無常が好き勝手に喉奥を突くせいで上手く出来ない。早く出せと思いながら口をきつく窄ませ吸い付く。黒無常の掠れた声が聞こえた。びくびくと口腔内に収まっている陰茎が震え出す。少女は何が起こるのか解らず、ただ身構えることしか出来ない。
「ぁっ、ぐ、ふゥう゛っ……!♡」
「〰〰っ♡」
一際大きく陰茎が跳ねたかと思えば喉奥に何か粘っこい液体が放出された。精液が何度かに分けて放たれたのだ。青臭いニオイに少女は顔をしかめさせた。口腔内がべたべたとした液体で汚される。幾つか飲んでしまい、少女は泣きたくなった。
萎えた陰茎を引き抜かれた直後に、黒無常の大きな掌で口と鼻を覆われる。飲めということなのだろう。嫌がるように顔を背けようとしても掌が追い掛けてくる。黒無常がもう片方の手で少女の鼻を摘まんだ。一気に押し寄せてきた苦しさに少女は観念して少しずつ、しかし確実にそれなりに粘り気のある精液を嚥下していく。喉に絡みつく感覚が気持ち悪い。何とか飲み終えた後、黒無常が少女の口腔内に指を捻じ込ませ、精液が残っていないか確かめるように蹂躙する。少しして確かめ終えたのか指が引き抜かれた。口と指の間に銀糸が走り、ぶつりと切れる。少女は肩で何度も呼吸しながら、時折咳き込んだ。
白無常が黒無常に、褒めてあげないんですか、と話している。そもそもそんなものを飲ませるなと少女は黒無常を睨みつけた。黒無常は白無常の言葉に少しだけ口をへの字にさせる。少ししてから少女の頬に手を滑らせた。存外手つきは優しい。
「……良く出来たな」
ちゅ、ちゅ、と可愛らしい音を立てて口の端に唇を何度も落とされる。黒無常の舌が丁寧に少女の口の周りを舐め、唇を覆うように黒無常のそれで食まれた。少しかさついた柔らかい唇を自身のそれに何度も押し付けられる。胸にふわふわとした感情、敢えて近いものを挙げるならば安堵感だろう、それのようなものが広がる。そんな筈がないと否定したかった。
「――ひっ!♡ ぎ、ぁっ♡ やっ、ごんごんしないれっ♡♡」
突然眼前に星が瞬いた。静観していた白無常が動いたのだ。がつがつと容赦なく揺さぶられ、少女は無意識に黒無常にしがみつく。必安、と黒無常が咎めるように名前を呼んだ。
「良いでしょう? ずっと私は我慢していたし、ぁッ……ん、無咎は満足させて、もらえたのだから」
子宮口を何度も抉られ、更に奥へと挿入り込もうとする。少女が苦しそうな、引き潰されたような生き物のような声を上げるが白無常はお構いなしだ。
「〰〰むりッ、むりだってぇっ! ぉ゛ぐっ♡ はいらにゃい、はいりゃないから、ぁあ゛あ゛っ!♡♡」
大丈夫、大丈夫、と白無常が言う。他人事だ。黒無常は少女の手を握り返すしかできない。少女の小さな体は白無常に揺さぶられるままで可哀想に見える。粘液が跳ねて出す水音が生々しい。悲鳴と嬌声と呼吸音と呻き声に満たされた空間で二人の男が一人の女を蹂躙している。その事実を改めて言葉にすると黒無常の背筋をぞわりと毛羽立たせた。
「はっ、射精すっ♡ 射精しますよっ♡」
白無常の宣言に少女は顔を青くさせた。黒無常にしがみついている手が白くなるほど強く握りしめられている。いやだと何度も首を横に振る。それを見た白無常の口角は確かに上がっていた。
「やっやめて! やだっ、ァ♡ やだやらぁぁ゛あ゛っ!」
「――、ぉ゛っ♡ ッく、ぅう゛っ……ッ♡」
体内に広がる熱に少女は身震いをした。肉襞に吐き出した精液を塗り込むかのように白無常がかくかくと腰を揺らす。それですら声を漏らして悦がる自身に少女は吐き気を催した。
ぬぽ、と引き抜かれた感触に少女は身震いした。先程までみっちりと詰まっていた物がなくなり喪失感を覚えた下腹部が疼く。少女はその感覚に身震いをした。気持ち悪い、夢ならば早く起きてもいい筈なのに、と快楽に飲み込まれていない箇所がぶつぶつと呟く。白無常が息を長く吐く音が鼓膜を擽る。
「――ふ、ふふ、上の口にも下の口にもびゅーってされちゃいましたね♡」
楽しさと、愉快さと、それから何か満たされたような喜びで色付いている。少女は答えない。絶頂の余韻に浸っているのか、あ、と時折声にならない音を漏らす。
粘り気のある精液と愛液が混ざりあった体液が膣口から漏れ出し内腿に一筋二筋と道を作る。少女の二の腕を白無常に掴まれ、後方に引っ張られた。少女は尻もちをつき、後頭部を白無常の胸にぶつける。
「無咎も挿れたいですよね?」
白無常の指が少女の陰唇を見せ付けるように左右に押し開かせる。赤く熟れ、ぽっかりと開いたそこは、何かを求めているかのようにひくひくと震えている。痙攣に合わせて白濁がこぷっと溢れ出し、白い太腿を更に濡らす。長い溜息を黒無常が吐いた。
「お前の後というのが気に食わないな」
「ふふ、次は貴方が先に挿れても良いですよ」
二人が勝手に話を進めている。次って何だと思ったが、少女には噛み付くような気力もない。黒無常が胡坐を掻き、少女の身体を上に乗せた。少女が嫌がるように腰を引いたがさほど動ける訳でもない。黒無常はもう既に硬くなっている陰茎を少女の秘裂に押し当てる。少女の腰を掴んで軽く押せばあっさりと亀頭が飲み込まれる。後は重力に従い、ゆっくりと下がっていくだけだ。
「ァ゛ひっ♡ や、あぁァ゛ア゛っ♡」
少女の小さな足の指がきゅうと丸くなり、身体がびくびくと震える。きゅうときつく締め上げられ、黒無常は歯を食いしばった。少女の手が黒無常の肩を耐えるように掴んでいる。
「……挿れられただけでイっちゃったんですか?」
笑いを含ませて白無常が少女の背後で尋ねる。少女は目から涙を零しつつ小さく首を横に何度も振る。何が違うのだ、何が嫌なのだ。そう思いながらも黒無常は少女の身体をより引き寄せさせた。白無常の精液を含ませたままのせいで酷く滑りが良い。少女の腰を上げさせれば肉襞が陰茎に追い縋り、白濁が結合部から零れお互いの皮膚を汚していく。下ろさせれば肉襞がびくびくと震えながら悦び、ぐちゅりと何とも言えない音を響かせた。先端に柔らかくなった子宮口が吸い付く。精液を強請っているようだ。たまらず黒無常は下から思い切り突き上げた。
「ひ、ァっ♡ あ゛っ、や゛ぁ゛あッ」
突き上げる度に少女は嬌声と悲鳴が混ざり合った声を出す。それは黒無常の脳味噌をぐらぐらと茹だらせた。細い体が仰け反り、快楽に喘いでいる。自分たちの身体にはない、脂肪が付いた柔らかな胸に口を寄せる。手が黒無常の髪を撫ぜる。本当は抵抗をしたかったのだろう。だが、力が入らないせいで余計に煽っているように見えた。柔らかな胸に欝血痕を散らしていく。
「っ! そこっそこだめぇっ!」
急に少女が慌てるような声を出した。黒無常が顔を上げると白無常が笑みを深くして少女を見下ろしていた。秘裂のさらに奥にある後孔に触れたのだ。
「……必安、」
「良いじゃないですか。范無咎は彼女の口でして貰えて、彼女の口吸いを先にしたのだから」
少しの沈黙のあとで本当に面倒な男だと黒無常が舌打ちをした。黒無常は何かを言うことはせず、少女の腰を動かないように固定させる。いい子、と白無常が言う。少女か黒無常か、どちらに言ったのか、はたまた両方に言ったのかは白無常のみぞ知る。
後孔に触れられた指がつぷりと侵入する。愛液をまとっていたのか幾らか滑りが良い。少女は未知の感覚にますます黒無常にしがみついた。黒無常はそんな少女の髪を優しく撫でるだけで、助けてくれることはしない。何度か浅い所で抽挿を繰り替えされる。く、と肉の淵を広げられたせいで少女は身体に力が入ってしまった。胎内に存在する黒無常の陰茎を締め付けてしまい、その貌をありありと感じてしまう。じわり、と熱が広がる。少女の薄い背に汗が伝った。後ろに収まった指の本数が増え、慣らすような動きをする。本来排泄を行うための穴で、覚えたばかりの性的快楽を拾っている事実に嘘だと叫びたかった。
「っう、あ……っ」
白無常はずるりと指を引き抜いた。少女が物足りなさそうな声を出す。すっかり自身の陰茎は血を吸い上げ、鎌首を上げている。白無常が少女の柔らかな尻朶を左右に押し広げる。後孔は酸欠の魚のようにくぱ、くぱ、と口を開けたり閉めたりしている。その前方で黒無常の陰茎をしっかりと咥え込んでいるのが見えた。てらてらと愛液と精液が滴っている。淫猥だ。先端を窄まりに押し付けるとひっと少女の喉が引き攣った。少女の身体は不自然なまでにぶるぶると震えていた。ふるふると首を横に振る。
「むっ、無理……! そんなのっはいらない、」
「挿れるから大丈夫ですよ」
そう笑って先端を何度か押し付けさせる。くぷ、くぷ、と淫猥な音を響かせながら窄まりは陰茎が収まることを歓迎していた。
「大丈夫なのか?」
そう問うたのは黒無常だ。
「大丈夫ですよ」
何の根拠もなく白無常が返答する。ふうん、と言ったきり黒無常は何も言わない。やだ、いやだ、と駄々っ子のように少女が怯えた声を出す。黒無常が宥めるように少女の目尻に唇を一つ、二つと落としていく。恋人のようだ、と誰かが呟いた。そんなこと、決してありはしないのだけれど。やだ、とか細い声が鼓膜を震わせた。白無常は笑みを一層深くさせる。
「〰〰っ! ァ゛っ……ひぎ、ぃ゛っ!♡」
白無常は一気に奥まで挿入させた。大袈裟なまでに少女の身体が跳ねる。肉襞が戦慄き、押し出そうと蠢く。奥まった箇所にある、少し狭くなった所を突けば少女はだらしなく声をあげた。
「ぁ゛へっ♡ あ゛っ、ぉッ!♡」
「――ふ、っ、そんなに、はしたない声をあげて……」
奥を捏ね繰り回すように腰で円を描いてやる。前にも後ろにも膨れた陰茎が挿入り混んでいるせいで肉筒はとても狭い。単純に気持ちが良い。抽挿させると肉が追い縋る感覚の他に、何か硬い物に擦れる。膣を犯したときには無い感覚だ。白無常が陰茎でぐ、と押してやるとびくりとそれは跳ねた。
「ふふ、肉越しに范無咎のちんぽが擦れてますね」
「気色悪いことを言うな、するな」
すぱりと切り捨てられる。白無常はおかしくてくつくつと喉を震わせた。それきりお喋りをするのはやめた。舌の上に乗せた甘味を黒無常と二人で食らうことにしたのだ。
二人は滅茶苦茶に少女の内臓を踏み荒らす。子宮口を穿たれる感覚も腸壁越しに子宮を叩かれる感覚も、どちらかの手により徒に乳首を引っ張られたり押しつぶされたりして刺激されるのも、陰核が黒無常の恥骨に擦れる感覚も、彼らの呼吸が自身の肌を舐める感覚も、何もかもが少女を快楽の海に引き摺り込み溺れさせた。呼吸もうまくできず、代わりに馬鹿みたいに音だけが出る。眼前に何度も星が瞬いている。初めての強すぎる刺激に少女は恐怖を覚えた。このままかえれなくなったらどうしようと、少女の中にいる子供が涙を零す。どこにも帰れないし還れないくせにと誰かが嗤った。
「――こ、われぅ゛っ♡ 前も後ろも、ゥ、あッ!♡ ごんごんひゃれてッぁ゛、あ――こわれ、ひゃう♡♡」
「大丈夫ですよ、壊れてもその都度直してあげますから」
背後からかけられた柔らかな声は興奮に染まっていた。額とつむじに唇を押し付けられる。やだ、やだ、と少女は泣き喚いた。白無常の掌が愛しそうに少女の頬を撫でる。
「そう言ってお前はまた壊すんだろ?」
挑発的に吐いたのは黒無常だ。白無常は黒無常を見た。
「……あはっ、」
白無常がおかしそうに短く笑う。少女は声にならない悲鳴を上げながら喉を仰け反らせ快楽を逃がそうとする。その視界の中に白無常が映り込んだ。白無常は確かに笑っていた。歪に、口許に弧を描かせて目を細めさせていた。少女の身の毛が一気によだつ。出来ることなら逃げ出したかった。
「貴方も、でしょう?」
ぞっとするような響きだ。その何処か楽しげな声がべたりと鼓膜に貼り付く。怖くて、恐ろしくて、少女はどういうことかと尋ねたかった。口を開いた直後、黒無常の陰茎の先端が子宮口から子宮に入り込み、白無常のそれは結腸に入り込んだ。強い電流のようなものが脳髄へと駆け上がる。眼前が真っ白になった。
「や゛ぁ゛ぁあっ!♡ 〰〰くるっくる、きぢゃ、ぁぅ゛ッ♡ ――や、やぁ゛っ、」
何かに、どこかへ突き飛ばされるような衝撃が少女を襲った。先程知ったばかりの感覚を強めたものが少女の脳味噌の奥まった所を強く揺さぶる。これ以上強い刺激を継続的に与えられては気が狂ってしまう。身体がちぎれてしまいそうだ。やだ、いやだと少女は拙い舌で何度も叫んだ。男たちは笑って見ているだけだ。それどころか、より深みへ落そうとしている。少女は嘔吐いた。何も吐き出されない。自分の身体が壊れないように眼前にいる黒無常にしがみつくことしかできない。どちらも自分たちが気持ちよくなるための動きだ。少女はしゃくりあげた。怖い。そこには原始的な恐怖しかない。
やめて、と叫びながら少女は上体を起こした。二人の姿はない。自分はベッドの上に座っていた。瞬きを繰り返しながら、緩慢とした動作で辺りを見渡す。荘園に来てから見慣れた自室。先程いた空間は欠片すらも残っていない。
少女は安堵感から息を吐いた。酷い夢だ。身体がじっとりと汗ばんでいる。前髪が汗で額に貼り付いていた。あんな、誰にも言えないような夢を見たことに嫌悪を覚える。振り切るように首を左右に振った。朝の支度をしようと立ち上がり、固まる。生理でも来たのかと思う程に下着が濡れていることに気が付いた。まさかあんな酷い夢を見て、と胃に何も無い筈なのに何かが競り上がって来る。洗面台に駆け寄り嘔吐いた。だが、なにも吐き出されない。少女は昨夜見た酷い夢を追い出そうと頭を振る。そしてシャワー室へ入った。そしていつも通りの日が始まる。
少女が眠るとまた見覚えのない場所へいた。恐らく昨日と同じ場所だ。少女は辺りを見渡す。二人の姿は見えないが、この場所にあの二人がいる。どうしてか解らないが断言できる。少女は走りだした。何処からともなく伸ばされた手にあっさりと少女の肩は掴まれる。
「いやっ、やだ!」
「ああ、暴れないで」
白無常の口調こそは優しいが、解放してくれる兆しは一切見えない。直に背の高い男に挟まれ、少女は恐ろしくて涙を零す。どうしようもない、どうしようもできないことは理解しきっていた。強い快楽に狂ってしまえたら楽なのだろうかと思うが、少女にはその勇気はないし矜持が許さない。
そして二人に存分に味わわれた後で、少女は目が覚める。それがやがて少女の一日に組み込むようになった。
今日も昨日も一昨日も、その前だってずっと夢の中でおぞましい性行為をしている。そこまで欲求不満だったのかと自身が厭らしい人間になったようで少し悲しくなる。今朝も下着は使い物にならなくなっていた。少女は憂鬱そうに空気の塊を吐いた。
ゲームで何度か白無常にも黒無常にも会ったが、彼らは容赦なく少女を傘で殴ってイスに括りつける。痛みでぐるぐると回る世界で、少女は自分だけが気にしているようで歯痒いような気持ちになる。そもそもあんな夢を勝手に見ている自分が悪いと言えばそうなのだけれど。治療され、少女は再び走れるようになった。暫くして自分一人だけとなってしまった。逃げられればサバイバーの勝利、捕まえられても引き分けで、少女は白黒無常から隠れながらゲートへと走る。ふと頭上にカラスが飛んでいることに気が付いた。どくりと心臓が跳ねる。少女は咄嗟に壁がたくさんある方向へと走った。そこには口を開いたハッチがあった。運が良い、と少女は嬉しい驚きを感じながらハッチへと駆け寄る。ハッチに飛び込む直前、白無常が穏やかに笑んで自身を見ていたのが見えた。
その日も例に漏れず夢を見た。当然のように精液と快楽とで殺されている。少女はもう抵抗しなくなっていた。どれほど抵抗しても意味がないことを学習してしまっていた。早く終われと念じながら二人の男に凌辱される。今日も今日とて腹に精液を注がれる。薄い腹がぽっこりと膨れ上がり、弛緩した口から体液が時折勢いよく吹き出した。
「もうすぐ、もうすぐですよ」
二人の掌が薄い皮膚の上から精液で満たされた子宮を撫でる。く、とどちらかが強く押した。それすらも気持ちが悦く、少女の口から声が漏れ出る。こぷ、と奥から溢れてきた重たい粘液が精液を外へと出す。
「どちらの、だろうな、」
黒無常がぽつりと呟く。二人は急に少女の知らない言語で話し出す。何か歌のようにも聞こえた。絶頂に何度も追いやられたことによる疲労感で瞼がゆるゆると下がっていく。どちらかの掌が少女のまぶたを覆った。ひやりと、不自然なくらいに冷たい。
「……どちらでも」
意識を手放す直前に、白無常は少女が理解できる言語で穏やかに囁いた。
それきり、夢を見なくなった。結局あの夢は何だったのだろう。そう疑問に思うもやがて忘れていった。
しばらくしてから少女はやたらオレンジを食べるようになった。偏食になりつつある少女にエマがオレンジの匂いがすると笑う。お日様の匂いだと笑うエマに少女はそうかな、と口の端を少しだけ上げさせた。陰りが頬を過ってなければ良いのだけれどと不安に思う。
酸味のあるものを欲しがる、嘔吐、生理が遅れている。脳裏にいつかの母親が過る。少女自身が今よりもずっと幼いころの母親だ。いやいやまさかと少女は首を横に振る。そんな筈がない、だって荘園に来てからその原因となる行為なんてやっていない。身に覚えがない。それでも少女の背中に何処までも真っ暗な不安感がべたりと張り付いて、本当にと囁いている。
いやいや、まさか、と呟いた。酷く不安定な響きだ。まさか、と小さく呟いた。ぎこちなく窓の外を見るが霧雨が叩いているだけだ。あるはずがない、だってあれは夢だ、と頼りないおまじないの言葉を小さく呟く。
「ああ、ごめん……ちょっと良いかな」
イライに呼ばれ、少女は首を傾げる。もしかして何かやったのだろうか。少し考えてみるが身に覚えはない。しいて言うならば最近のゲームでミスが多いことだろうか。だがそれくらいのことを言う男ではない。
「どうしたの? イライ」
そう尋ねると困ったようにイライは自分の頭をフードの上から掻いた。ええと、と何か言葉に詰まっているようだ。二人の足から伸びる影は床を伝い、壁にへばりついている。仄かに黒い人型は時折不安そうに揺れる。
「私の間違いであれば良いのだけれど……君の胎の中に、ええと……何て言ったら良いのか……ともかく、何か命のようなものが――」
2023/07/30
『拝啓、地獄の底から』2019/12/01発行
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ふと気がつくと少女は何も無い場所にいた。文字通り何も無い空間だ。足元を見るが床ではない。ただ空間の上でぽっかりと自分だけが浮いている。当然、荘園ではない。いくら不思議なことが起こる場所とは言え、こんな場所はなかった。もちろん自分が荘園に来る前に呼吸を繰り返していた場所でもない。一体ここはどこなのだろうと少女は首を傾ぐ。足で空間を押してやる。何もないはずなのに、しっかりとした力が少女の足を押し返す。まるで空気が急に地面のように硬さを持ったようだ。
「ああ、良かった。上手く行った」
あまり馴染みのない、男の声が聞こえた。少女は顔を上げて身体を強張らせる。黒無常が眼前に立っている。少女は後ずさる。黒無常とぱちりと目が合った。
少女は弾かれたように踵を返して駆け出す。ゲームのときのように、心臓が叫ぶことはしない。少女はゲームのときのように時折後ろを見ながら走る。空間に果てはない。隠れる場所もない。その内少女は自分が真っ直ぐ走れているのかも不安になる。後ろを見ると黒無常はゲームのときのように自身を追いかけている。不意に何かにぶつかった。衝撃で少女は尻餅を着いた。顔を上げると白無常が見下ろしている。逃げようとした直前に後ろから伸びてきた大きな手が少女の腕を捉えた。ぐっと引っ張り上げられ、足先が地面から浮く。
「いやっ、離して!」
足をじたばたとでたらめに動かすが、どうにもならない。白無常と黒無常が少女を挟んだ状態で向かい合う。白無常はにこにこと笑っている。それに対して黒無常は不愛想な顔をしている。
「駄目じゃないですか、無咎。彼女、困ってますよ」
「それはお前に対してじゃないのか? 必安」
くすくすと二人分の愉快そうな笑い声が少女の鼓膜を擽った。少女は身体を固くさせ、不安そうな顔をして白無常と黒無常を交互に見ている。時折少女は自分の腕を引っ張ったが、黒無常は放してくれない。二人は急に少女の知らない言葉で話し始めた。何を話しているのか解らない。知らない世界に置いて行かれるような気持ちがして、少女は開いている手を自身の胸の前で握りしめる。
「……大丈夫ですよ、夢の中、なので」
「ふぅん?」
黒無常が薄っすらとした笑みを浮かべつつ首を傾げさせる。急に少女が理解できる言葉で話し始めた。きょとんとした顔で、不安そうに二人を見上げる。
突然黒無常が少女を放るようにして投げた。少女の小さな身体は前触れもなく与えられた強い力に逆らうことも出来ず、床に倒れ込む。倒れ込んだ床は適度な弾力を持っており、あまり痛くはなかった。起き上がろうとしたがそれより先にどちらかの大きな掌が少女の背中を押さえつける。起き上がることができない。やだっ、と少女の口から声が弾けた。くつくつと二人分の笑い声が聞こえる。少女の小さな背中に二人分の視線が注がれる。ちり、と少女の肌が視線で焼けそうだった。
顔を上げると黒無常が少女の前に座っている。朝焼けの目は三日月を描かせていた。背中を押しているのは白無常であることに気づいた。背後を見ると白無常は少女の足に跨っている。とろりと蕩けそうな、夕闇の目とぱちりと合う。にこりと柔らかな笑みを浮かべさせた。
「そんなに怯えることもありませんよ」
言葉こそは柔らかだ。二人がまた少女の知らない言葉で何かを話している。彼らの国の言葉だろうかと少女が予測を立てかけたころに、四本の腕が少女の身を包んでいる服を剥ぎ出す。糸がちぎれる嫌な音が響く。過分の恐ろしが少女の口から悲鳴を取り上げた。音になれなかった悲鳴はひたりと喉に貼り付き縮こまっただけだ。背中に鋭利な刃物を押し当てられているような気持ちだ。ひ、ひ、と震えた息が少女の気道を走り去る。
「大丈夫、怖くないですよ」
そんなことを優しげな声で言われても、恐ろしいものは恐ろしい。ぼんやりと考えていた、そのうち家族になる人と行うべきことをこれからされようとしている。いやだと叫びたかった。やめてと喚きたかった。なのに、過度の恐怖は少女からその気力を奪い去る。
あっという間に生まれたままの姿にされる。隠したいのに四肢を満足に動かせない。隠れたいのに隠れる場所もない。そもそもこの空間で息づいている二人が許してくれるはずもない。俯せの格好で少女は小さく、浅く呼吸を繰り返させる。白無常の冷たい掌は少女の貌を確かめるように横腹を滑り、下降していく。黒無常の冷たい掌は少女の顎を掬い取り、宥めるように頬を撫でる。
「ふふ、」
嬉しくて仕方ないというように、楽しそうに白無常が笑い声を零した。少女はびくびくと震えながら二人の様子を見る。手足を動かしてみるが、状況を打破できそうにない。ひやりとした温度が、自身の内腿に触れた。
「ひゃっ!? やっ、だめっ、触らないで!」
脚をばたつかせるものの白無常には当たらない。掌は緩慢とした動作で劣情を煽るように肌を滑る。少女は自身の肌がぶつぶつと粟立つのを感じた。骨ばった指が少女の秘部に触れる。時折くつくつと笑う声が聞こえる。どちらの声だろうか、どちらもかもしれない。濡れてもいない箇所に白無常の指が押し付けられる。
「っ、ひっ、ぁあ、」
初めて感じる刺激に少女は身を震わせるしかできない。自分でも触ることなどない箇所に冷たい手が滑っていく。冷たい手は自身の温度と混ざり合い、温くなる。やだ、と涙声で言いながら身体を丸めさせたが、嘲笑うように却って脚を大きく開かされた。
「処女ですか?」
答えてやるもんか。唇を噛み締める。黒無常の指が下唇をゆるりと撫でる。
「そうじゃないか?」
答えてやるもんか!
少女は黒無常を睨み上げる。黒無常と目が合う。彼の金色の目が熱でとろりと蕩けている。どうしてそんな顔をするのか、考えたくもない。いやだ、と少女が呻く。可哀想、と誰かが嗤った。くぷ、と音を立てて何も侵入を許したことのない胎内へ異物が入り込む。
「ん゛っ、ぐ、っう、」
胎内に挿入り込んだ指が慣らすかのように浅い所で抽挿を繰り返される。そこからじわじわと、紙に落としたインクのように熱が広がっていく。初めての、未知の感覚だ。未知とは恐怖だ。少女は恐ろしくて駄々っ子のように何度も首を横に振ることしかできない。ほぼ無意識で、逃げようと腰を動かすが白無常に阻まれる。
「やだ、やだぁッ、」
たすけてと唇が音を紡ぐ。だがこの空間に少女を助けてくれるような都合の良い人物は存在しない。少女の口から吐き出された吐息は震えていた。教え込まれる肉の喜びによるものか、この状況をどうにもできないという絶望感によるものか、はたまた両方なのかそれ以外によるものなのか。それは少女ですらわからない。
「ふふ、大分濡れてきましたね」
気持ち悦いですか、と歌うような声色で白無常が尋ねる。いちいちそんなの言わなくてもいいのに、と少女は下唇を噛む。黒無常の指が下唇を爪先でなぞるように撫でた。
「ねえ、無咎」
白無常の呼びかけに、黒無常は顔を上げた。舐めて貰ったらどうですか、と白無常は提案するように吐いた。少女は目を見開く。こんな状況で何を舐めさせられるかなんて、予測がついてしまう。さすがにそこまで馬鹿ではない。それもそうだなと黒無常が少しの沈黙の後で答える。そもそも二人きりで話しているならついさっきまでのように自分たちの国の言葉で話せば良いのに、と少女は行き場のない言葉を心の中で呟く。
黒無常は少女の顔に自身の下腹部を寄せさせた。少女は嫌がるように顔を背けさせる。だが結局は抵抗になるはずもない。黒無常が下履きをずらすと、ぺちりと赤黒く勃起した陰茎が少女の柔らかな頬に押し付けられた。先走りの零す陰茎はぬるりと少女の肌を汚していく。
「ひっ!」
見たこともない、様相を呈する陰茎を見て少女は喉を引きつらせた。気持ち悪くて、視界に入れたくなくて強く目をつぶる。むっ、と饐えたようなニオイが鼻腔を満たす。やだ、とおまじないのように呟いた。だがそんなことでやめてもらえるはずもない。
黒無常の手が少女の顎を掴み、固定させる。少女が咄嗟に黒無常の手を離させようともがく。だが、所詮は男と少女の力だ。どれほど少女がもがいても意味はない。
いやだと喚いた少女の口に黒無常の親指が入り込む。少女は反射的に噛まないように口を開けさせた。黒無常の親指は、くっ、と奥歯を押し下げる。生じた隙間に先走りを垂らす赤黒い陰茎を押し込まれた。
「むっ! ――んぶ、ぐぇ゛、」
饐えたようなニオイを放つ陰茎に少女は顔を歪ませた。舌先で押し返そうとするがぐいぐいと押し込められる。噛んでやりたいのに上下の奥歯の間にある指のせいで阻まれている。亀頭が柔らかな喉奥を突いた。
「っあ゛、喉の奥っ、締め付けられる……っ!」
ぐいぐいと喉に押し付けるそれを吐き出してしまいたい。ただただ苦しさだけだ。早く終われと少女は口を窄ませる。吐息交じりの声が頭上から落ちてきて、ほんの少しだけ嬉しいような気持ちを覚えた。黒無常を見上げると、彼は微笑んでいた。そんな顔をするんだ、と少女は驚きを覚える。
前触れもなく、胎内に埋められていた指が引き抜かれた。少女の身体がびくりと跳ねる。きゅん、と下腹部が切なそうに疼く。すぐに何か、熱いものが押し当てられる。何かなんてわかりきっている。逃げたかったのに白無常の手が腰を掴んでその分引き寄せさせる。ぐぷ、と先端が捻じ込まれた。
「ねぇ、私も楽しませてくださいよ」
「〰〰ん゛っ!? ん、ォ゛っ」
きつい胎内を無理に陰茎がこじ開ける。苦しさと異物感に少女は声を上げた。だが口に陰茎が捻じ込まれているせいで音には成り切れない。喉の奥で意味のない音として震えるだけだ。膨れ上がった陰茎が異物を押し出そうと蠢く肉襞の動きを無視して侵入していく。
「はァっ♡ きつ……絡みついてきますね」
「必安……何を拗ねているんだ」
面倒だな、と黒無常が呆れたように、けれどどこか優越感を滲ませて呟いていた。白無常は何も答えない。僅かな隙間も許さないというように、ぐいぐいと腰を細い体に押し付けるだけだ。未知の感覚に呑み込まれそうになるのを、少女は理性をかき集めて留まろうとする。与えられる刺激は痛苦だけの筈なのに、酸欠のせいか強いストレスから逃避するためか身体は甘美な痺れを走らせる。
「ぅえ゛っ、ぉ゛♡ ンぶっ、」
呼吸をしたいのに、黒無常が好き勝手に喉奥を突くせいで上手く出来ない。早く出せと思いながら口をきつく窄ませ吸い付く。黒無常の掠れた声が聞こえた。びくびくと口腔内に収まっている陰茎が震え出す。少女は何が起こるのか解らず、ただ身構えることしか出来ない。
「ぁっ、ぐ、ふゥう゛っ……!♡」
「〰〰っ♡」
一際大きく陰茎が跳ねたかと思えば喉奥に何か粘っこい液体が放出された。精液が何度かに分けて放たれたのだ。青臭いニオイに少女は顔をしかめさせた。口腔内がべたべたとした液体で汚される。幾つか飲んでしまい、少女は泣きたくなった。
萎えた陰茎を引き抜かれた直後に、黒無常の大きな掌で口と鼻を覆われる。飲めということなのだろう。嫌がるように顔を背けようとしても掌が追い掛けてくる。黒無常がもう片方の手で少女の鼻を摘まんだ。一気に押し寄せてきた苦しさに少女は観念して少しずつ、しかし確実にそれなりに粘り気のある精液を嚥下していく。喉に絡みつく感覚が気持ち悪い。何とか飲み終えた後、黒無常が少女の口腔内に指を捻じ込ませ、精液が残っていないか確かめるように蹂躙する。少しして確かめ終えたのか指が引き抜かれた。口と指の間に銀糸が走り、ぶつりと切れる。少女は肩で何度も呼吸しながら、時折咳き込んだ。
白無常が黒無常に、褒めてあげないんですか、と話している。そもそもそんなものを飲ませるなと少女は黒無常を睨みつけた。黒無常は白無常の言葉に少しだけ口をへの字にさせる。少ししてから少女の頬に手を滑らせた。存外手つきは優しい。
「……良く出来たな」
ちゅ、ちゅ、と可愛らしい音を立てて口の端に唇を何度も落とされる。黒無常の舌が丁寧に少女の口の周りを舐め、唇を覆うように黒無常のそれで食まれた。少しかさついた柔らかい唇を自身のそれに何度も押し付けられる。胸にふわふわとした感情、敢えて近いものを挙げるならば安堵感だろう、それのようなものが広がる。そんな筈がないと否定したかった。
「――ひっ!♡ ぎ、ぁっ♡ やっ、ごんごんしないれっ♡♡」
突然眼前に星が瞬いた。静観していた白無常が動いたのだ。がつがつと容赦なく揺さぶられ、少女は無意識に黒無常にしがみつく。必安、と黒無常が咎めるように名前を呼んだ。
「良いでしょう? ずっと私は我慢していたし、ぁッ……ん、無咎は満足させて、もらえたのだから」
子宮口を何度も抉られ、更に奥へと挿入り込もうとする。少女が苦しそうな、引き潰されたような生き物のような声を上げるが白無常はお構いなしだ。
「〰〰むりッ、むりだってぇっ! ぉ゛ぐっ♡ はいらにゃい、はいりゃないから、ぁあ゛あ゛っ!♡♡」
大丈夫、大丈夫、と白無常が言う。他人事だ。黒無常は少女の手を握り返すしかできない。少女の小さな体は白無常に揺さぶられるままで可哀想に見える。粘液が跳ねて出す水音が生々しい。悲鳴と嬌声と呼吸音と呻き声に満たされた空間で二人の男が一人の女を蹂躙している。その事実を改めて言葉にすると黒無常の背筋をぞわりと毛羽立たせた。
「はっ、射精すっ♡ 射精しますよっ♡」
白無常の宣言に少女は顔を青くさせた。黒無常にしがみついている手が白くなるほど強く握りしめられている。いやだと何度も首を横に振る。それを見た白無常の口角は確かに上がっていた。
「やっやめて! やだっ、ァ♡ やだやらぁぁ゛あ゛っ!」
「――、ぉ゛っ♡ ッく、ぅう゛っ……ッ♡」
体内に広がる熱に少女は身震いをした。肉襞に吐き出した精液を塗り込むかのように白無常がかくかくと腰を揺らす。それですら声を漏らして悦がる自身に少女は吐き気を催した。
ぬぽ、と引き抜かれた感触に少女は身震いした。先程までみっちりと詰まっていた物がなくなり喪失感を覚えた下腹部が疼く。少女はその感覚に身震いをした。気持ち悪い、夢ならば早く起きてもいい筈なのに、と快楽に飲み込まれていない箇所がぶつぶつと呟く。白無常が息を長く吐く音が鼓膜を擽る。
「――ふ、ふふ、上の口にも下の口にもびゅーってされちゃいましたね♡」
楽しさと、愉快さと、それから何か満たされたような喜びで色付いている。少女は答えない。絶頂の余韻に浸っているのか、あ、と時折声にならない音を漏らす。
粘り気のある精液と愛液が混ざりあった体液が膣口から漏れ出し内腿に一筋二筋と道を作る。少女の二の腕を白無常に掴まれ、後方に引っ張られた。少女は尻もちをつき、後頭部を白無常の胸にぶつける。
「無咎も挿れたいですよね?」
白無常の指が少女の陰唇を見せ付けるように左右に押し開かせる。赤く熟れ、ぽっかりと開いたそこは、何かを求めているかのようにひくひくと震えている。痙攣に合わせて白濁がこぷっと溢れ出し、白い太腿を更に濡らす。長い溜息を黒無常が吐いた。
「お前の後というのが気に食わないな」
「ふふ、次は貴方が先に挿れても良いですよ」
二人が勝手に話を進めている。次って何だと思ったが、少女には噛み付くような気力もない。黒無常が胡坐を掻き、少女の身体を上に乗せた。少女が嫌がるように腰を引いたがさほど動ける訳でもない。黒無常はもう既に硬くなっている陰茎を少女の秘裂に押し当てる。少女の腰を掴んで軽く押せばあっさりと亀頭が飲み込まれる。後は重力に従い、ゆっくりと下がっていくだけだ。
「ァ゛ひっ♡ や、あぁァ゛ア゛っ♡」
少女の小さな足の指がきゅうと丸くなり、身体がびくびくと震える。きゅうときつく締め上げられ、黒無常は歯を食いしばった。少女の手が黒無常の肩を耐えるように掴んでいる。
「……挿れられただけでイっちゃったんですか?」
笑いを含ませて白無常が少女の背後で尋ねる。少女は目から涙を零しつつ小さく首を横に何度も振る。何が違うのだ、何が嫌なのだ。そう思いながらも黒無常は少女の身体をより引き寄せさせた。白無常の精液を含ませたままのせいで酷く滑りが良い。少女の腰を上げさせれば肉襞が陰茎に追い縋り、白濁が結合部から零れお互いの皮膚を汚していく。下ろさせれば肉襞がびくびくと震えながら悦び、ぐちゅりと何とも言えない音を響かせた。先端に柔らかくなった子宮口が吸い付く。精液を強請っているようだ。たまらず黒無常は下から思い切り突き上げた。
「ひ、ァっ♡ あ゛っ、や゛ぁ゛あッ」
突き上げる度に少女は嬌声と悲鳴が混ざり合った声を出す。それは黒無常の脳味噌をぐらぐらと茹だらせた。細い体が仰け反り、快楽に喘いでいる。自分たちの身体にはない、脂肪が付いた柔らかな胸に口を寄せる。手が黒無常の髪を撫ぜる。本当は抵抗をしたかったのだろう。だが、力が入らないせいで余計に煽っているように見えた。柔らかな胸に欝血痕を散らしていく。
「っ! そこっそこだめぇっ!」
急に少女が慌てるような声を出した。黒無常が顔を上げると白無常が笑みを深くして少女を見下ろしていた。秘裂のさらに奥にある後孔に触れたのだ。
「……必安、」
「良いじゃないですか。范無咎は彼女の口でして貰えて、彼女の口吸いを先にしたのだから」
少しの沈黙のあとで本当に面倒な男だと黒無常が舌打ちをした。黒無常は何かを言うことはせず、少女の腰を動かないように固定させる。いい子、と白無常が言う。少女か黒無常か、どちらに言ったのか、はたまた両方に言ったのかは白無常のみぞ知る。
後孔に触れられた指がつぷりと侵入する。愛液をまとっていたのか幾らか滑りが良い。少女は未知の感覚にますます黒無常にしがみついた。黒無常はそんな少女の髪を優しく撫でるだけで、助けてくれることはしない。何度か浅い所で抽挿を繰り替えされる。く、と肉の淵を広げられたせいで少女は身体に力が入ってしまった。胎内に存在する黒無常の陰茎を締め付けてしまい、その貌をありありと感じてしまう。じわり、と熱が広がる。少女の薄い背に汗が伝った。後ろに収まった指の本数が増え、慣らすような動きをする。本来排泄を行うための穴で、覚えたばかりの性的快楽を拾っている事実に嘘だと叫びたかった。
「っう、あ……っ」
白無常はずるりと指を引き抜いた。少女が物足りなさそうな声を出す。すっかり自身の陰茎は血を吸い上げ、鎌首を上げている。白無常が少女の柔らかな尻朶を左右に押し広げる。後孔は酸欠の魚のようにくぱ、くぱ、と口を開けたり閉めたりしている。その前方で黒無常の陰茎をしっかりと咥え込んでいるのが見えた。てらてらと愛液と精液が滴っている。淫猥だ。先端を窄まりに押し付けるとひっと少女の喉が引き攣った。少女の身体は不自然なまでにぶるぶると震えていた。ふるふると首を横に振る。
「むっ、無理……! そんなのっはいらない、」
「挿れるから大丈夫ですよ」
そう笑って先端を何度か押し付けさせる。くぷ、くぷ、と淫猥な音を響かせながら窄まりは陰茎が収まることを歓迎していた。
「大丈夫なのか?」
そう問うたのは黒無常だ。
「大丈夫ですよ」
何の根拠もなく白無常が返答する。ふうん、と言ったきり黒無常は何も言わない。やだ、いやだ、と駄々っ子のように少女が怯えた声を出す。黒無常が宥めるように少女の目尻に唇を一つ、二つと落としていく。恋人のようだ、と誰かが呟いた。そんなこと、決してありはしないのだけれど。やだ、とか細い声が鼓膜を震わせた。白無常は笑みを一層深くさせる。
「〰〰っ! ァ゛っ……ひぎ、ぃ゛っ!♡」
白無常は一気に奥まで挿入させた。大袈裟なまでに少女の身体が跳ねる。肉襞が戦慄き、押し出そうと蠢く。奥まった箇所にある、少し狭くなった所を突けば少女はだらしなく声をあげた。
「ぁ゛へっ♡ あ゛っ、ぉッ!♡」
「――ふ、っ、そんなに、はしたない声をあげて……」
奥を捏ね繰り回すように腰で円を描いてやる。前にも後ろにも膨れた陰茎が挿入り混んでいるせいで肉筒はとても狭い。単純に気持ちが良い。抽挿させると肉が追い縋る感覚の他に、何か硬い物に擦れる。膣を犯したときには無い感覚だ。白無常が陰茎でぐ、と押してやるとびくりとそれは跳ねた。
「ふふ、肉越しに范無咎のちんぽが擦れてますね」
「気色悪いことを言うな、するな」
すぱりと切り捨てられる。白無常はおかしくてくつくつと喉を震わせた。それきりお喋りをするのはやめた。舌の上に乗せた甘味を黒無常と二人で食らうことにしたのだ。
二人は滅茶苦茶に少女の内臓を踏み荒らす。子宮口を穿たれる感覚も腸壁越しに子宮を叩かれる感覚も、どちらかの手により徒に乳首を引っ張られたり押しつぶされたりして刺激されるのも、陰核が黒無常の恥骨に擦れる感覚も、彼らの呼吸が自身の肌を舐める感覚も、何もかもが少女を快楽の海に引き摺り込み溺れさせた。呼吸もうまくできず、代わりに馬鹿みたいに音だけが出る。眼前に何度も星が瞬いている。初めての強すぎる刺激に少女は恐怖を覚えた。このままかえれなくなったらどうしようと、少女の中にいる子供が涙を零す。どこにも帰れないし還れないくせにと誰かが嗤った。
「――こ、われぅ゛っ♡ 前も後ろも、ゥ、あッ!♡ ごんごんひゃれてッぁ゛、あ――こわれ、ひゃう♡♡」
「大丈夫ですよ、壊れてもその都度直してあげますから」
背後からかけられた柔らかな声は興奮に染まっていた。額とつむじに唇を押し付けられる。やだ、やだ、と少女は泣き喚いた。白無常の掌が愛しそうに少女の頬を撫でる。
「そう言ってお前はまた壊すんだろ?」
挑発的に吐いたのは黒無常だ。白無常は黒無常を見た。
「……あはっ、」
白無常がおかしそうに短く笑う。少女は声にならない悲鳴を上げながら喉を仰け反らせ快楽を逃がそうとする。その視界の中に白無常が映り込んだ。白無常は確かに笑っていた。歪に、口許に弧を描かせて目を細めさせていた。少女の身の毛が一気によだつ。出来ることなら逃げ出したかった。
「貴方も、でしょう?」
ぞっとするような響きだ。その何処か楽しげな声がべたりと鼓膜に貼り付く。怖くて、恐ろしくて、少女はどういうことかと尋ねたかった。口を開いた直後、黒無常の陰茎の先端が子宮口から子宮に入り込み、白無常のそれは結腸に入り込んだ。強い電流のようなものが脳髄へと駆け上がる。眼前が真っ白になった。
「や゛ぁ゛ぁあっ!♡ 〰〰くるっくる、きぢゃ、ぁぅ゛ッ♡ ――や、やぁ゛っ、」
何かに、どこかへ突き飛ばされるような衝撃が少女を襲った。先程知ったばかりの感覚を強めたものが少女の脳味噌の奥まった所を強く揺さぶる。これ以上強い刺激を継続的に与えられては気が狂ってしまう。身体がちぎれてしまいそうだ。やだ、いやだと少女は拙い舌で何度も叫んだ。男たちは笑って見ているだけだ。それどころか、より深みへ落そうとしている。少女は嘔吐いた。何も吐き出されない。自分の身体が壊れないように眼前にいる黒無常にしがみつくことしかできない。どちらも自分たちが気持ちよくなるための動きだ。少女はしゃくりあげた。怖い。そこには原始的な恐怖しかない。
やめて、と叫びながら少女は上体を起こした。二人の姿はない。自分はベッドの上に座っていた。瞬きを繰り返しながら、緩慢とした動作で辺りを見渡す。荘園に来てから見慣れた自室。先程いた空間は欠片すらも残っていない。
少女は安堵感から息を吐いた。酷い夢だ。身体がじっとりと汗ばんでいる。前髪が汗で額に貼り付いていた。あんな、誰にも言えないような夢を見たことに嫌悪を覚える。振り切るように首を左右に振った。朝の支度をしようと立ち上がり、固まる。生理でも来たのかと思う程に下着が濡れていることに気が付いた。まさかあんな酷い夢を見て、と胃に何も無い筈なのに何かが競り上がって来る。洗面台に駆け寄り嘔吐いた。だが、なにも吐き出されない。少女は昨夜見た酷い夢を追い出そうと頭を振る。そしてシャワー室へ入った。そしていつも通りの日が始まる。
少女が眠るとまた見覚えのない場所へいた。恐らく昨日と同じ場所だ。少女は辺りを見渡す。二人の姿は見えないが、この場所にあの二人がいる。どうしてか解らないが断言できる。少女は走りだした。何処からともなく伸ばされた手にあっさりと少女の肩は掴まれる。
「いやっ、やだ!」
「ああ、暴れないで」
白無常の口調こそは優しいが、解放してくれる兆しは一切見えない。直に背の高い男に挟まれ、少女は恐ろしくて涙を零す。どうしようもない、どうしようもできないことは理解しきっていた。強い快楽に狂ってしまえたら楽なのだろうかと思うが、少女にはその勇気はないし矜持が許さない。
そして二人に存分に味わわれた後で、少女は目が覚める。それがやがて少女の一日に組み込むようになった。
今日も昨日も一昨日も、その前だってずっと夢の中でおぞましい性行為をしている。そこまで欲求不満だったのかと自身が厭らしい人間になったようで少し悲しくなる。今朝も下着は使い物にならなくなっていた。少女は憂鬱そうに空気の塊を吐いた。
ゲームで何度か白無常にも黒無常にも会ったが、彼らは容赦なく少女を傘で殴ってイスに括りつける。痛みでぐるぐると回る世界で、少女は自分だけが気にしているようで歯痒いような気持ちになる。そもそもあんな夢を勝手に見ている自分が悪いと言えばそうなのだけれど。治療され、少女は再び走れるようになった。暫くして自分一人だけとなってしまった。逃げられればサバイバーの勝利、捕まえられても引き分けで、少女は白黒無常から隠れながらゲートへと走る。ふと頭上にカラスが飛んでいることに気が付いた。どくりと心臓が跳ねる。少女は咄嗟に壁がたくさんある方向へと走った。そこには口を開いたハッチがあった。運が良い、と少女は嬉しい驚きを感じながらハッチへと駆け寄る。ハッチに飛び込む直前、白無常が穏やかに笑んで自身を見ていたのが見えた。
その日も例に漏れず夢を見た。当然のように精液と快楽とで殺されている。少女はもう抵抗しなくなっていた。どれほど抵抗しても意味がないことを学習してしまっていた。早く終われと念じながら二人の男に凌辱される。今日も今日とて腹に精液を注がれる。薄い腹がぽっこりと膨れ上がり、弛緩した口から体液が時折勢いよく吹き出した。
「もうすぐ、もうすぐですよ」
二人の掌が薄い皮膚の上から精液で満たされた子宮を撫でる。く、とどちらかが強く押した。それすらも気持ちが悦く、少女の口から声が漏れ出る。こぷ、と奥から溢れてきた重たい粘液が精液を外へと出す。
「どちらの、だろうな、」
黒無常がぽつりと呟く。二人は急に少女の知らない言語で話し出す。何か歌のようにも聞こえた。絶頂に何度も追いやられたことによる疲労感で瞼がゆるゆると下がっていく。どちらかの掌が少女のまぶたを覆った。ひやりと、不自然なくらいに冷たい。
「……どちらでも」
意識を手放す直前に、白無常は少女が理解できる言語で穏やかに囁いた。
それきり、夢を見なくなった。結局あの夢は何だったのだろう。そう疑問に思うもやがて忘れていった。
しばらくしてから少女はやたらオレンジを食べるようになった。偏食になりつつある少女にエマがオレンジの匂いがすると笑う。お日様の匂いだと笑うエマに少女はそうかな、と口の端を少しだけ上げさせた。陰りが頬を過ってなければ良いのだけれどと不安に思う。
酸味のあるものを欲しがる、嘔吐、生理が遅れている。脳裏にいつかの母親が過る。少女自身が今よりもずっと幼いころの母親だ。いやいやまさかと少女は首を横に振る。そんな筈がない、だって荘園に来てからその原因となる行為なんてやっていない。身に覚えがない。それでも少女の背中に何処までも真っ暗な不安感がべたりと張り付いて、本当にと囁いている。
いやいや、まさか、と呟いた。酷く不安定な響きだ。まさか、と小さく呟いた。ぎこちなく窓の外を見るが霧雨が叩いているだけだ。あるはずがない、だってあれは夢だ、と頼りないおまじないの言葉を小さく呟く。
「ああ、ごめん……ちょっと良いかな」
イライに呼ばれ、少女は首を傾げる。もしかして何かやったのだろうか。少し考えてみるが身に覚えはない。しいて言うならば最近のゲームでミスが多いことだろうか。だがそれくらいのことを言う男ではない。
「どうしたの? イライ」
そう尋ねると困ったようにイライは自分の頭をフードの上から掻いた。ええと、と何か言葉に詰まっているようだ。二人の足から伸びる影は床を伝い、壁にへばりついている。仄かに黒い人型は時折不安そうに揺れる。
「私の間違いであれば良いのだけれど……君の胎の中に、ええと……何て言ったら良いのか……ともかく、何か命のようなものが――」
2023/07/30
『拝啓、地獄の底から』2019/12/01発行
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「ああ、良かった。上手く行った」
あまり馴染みのない、男の声が聞こえた。少女は顔を上げて身体を強張らせる。黒無常が眼前に立っている。少女は後ずさる。黒無常とぱちりと目が合った。
少女は弾かれたように踵を返して駆け出す。ゲームのときのように、心臓が叫ぶことはしない。少女はゲームのときのように時折後ろを見ながら走る。空間に果てはない。隠れる場所もない。その内少女は自分が真っ直ぐ走れているのかも不安になる。後ろを見ると黒無常はゲームのときのように自身を追いかけている。不意に何かにぶつかった。衝撃で少女は尻餅を着いた。顔を上げると白無常が見下ろしている。逃げようとした直前に後ろから伸びてきた大きな手が少女の腕を捉えた。ぐっと引っ張り上げられ、足先が地面から浮く。
「いやっ、離して!」
足をじたばたとでたらめに動かすが、どうにもならない。白無常と黒無常が少女を挟んだ状態で向かい合う。白無常はにこにこと笑っている。それに対して黒無常は不愛想な顔をしている。
「駄目じゃないですか、無咎。彼女、困ってますよ」
「それはお前に対してじゃないのか? 必安」
くすくすと二人分の愉快そうな笑い声が少女の鼓膜を擽った。少女は身体を固くさせ、不安そうな顔をして白無常と黒無常を交互に見ている。時折少女は自分の腕を引っ張ったが、黒無常は放してくれない。二人は急に少女の知らない言葉で話し始めた。何を話しているのか解らない。知らない世界に置いて行かれるような気持ちがして、少女は開いている手を自身の胸の前で握りしめる。
「……大丈夫ですよ、夢の中、なので」
「ふぅん?」
黒無常が薄っすらとした笑みを浮かべつつ首を傾げさせる。急に少女が理解できる言葉で話し始めた。きょとんとした顔で、不安そうに二人を見上げる。
突然黒無常が少女を放るようにして投げた。少女の小さな身体は前触れもなく与えられた強い力に逆らうことも出来ず、床に倒れ込む。倒れ込んだ床は適度な弾力を持っており、あまり痛くはなかった。起き上がろうとしたがそれより先にどちらかの大きな掌が少女の背中を押さえつける。起き上がることができない。やだっ、と少女の口から声が弾けた。くつくつと二人分の笑い声が聞こえる。少女の小さな背中に二人分の視線が注がれる。ちり、と少女の肌が視線で焼けそうだった。
顔を上げると黒無常が少女の前に座っている。朝焼けの目は三日月を描かせていた。背中を押しているのは白無常であることに気づいた。背後を見ると白無常は少女の足に跨っている。とろりと蕩けそうな、夕闇の目とぱちりと合う。にこりと柔らかな笑みを浮かべさせた。
「そんなに怯えることもありませんよ」
言葉こそは柔らかだ。二人がまた少女の知らない言葉で何かを話している。彼らの国の言葉だろうかと少女が予測を立てかけたころに、四本の腕が少女の身を包んでいる服を剥ぎ出す。糸がちぎれる嫌な音が響く。過分の恐ろしが少女の口から悲鳴を取り上げた。音になれなかった悲鳴はひたりと喉に貼り付き縮こまっただけだ。背中に鋭利な刃物を押し当てられているような気持ちだ。ひ、ひ、と震えた息が少女の気道を走り去る。
「大丈夫、怖くないですよ」
そんなことを優しげな声で言われても、恐ろしいものは恐ろしい。ぼんやりと考えていた、そのうち家族になる人と行うべきことをこれからされようとしている。いやだと叫びたかった。やめてと喚きたかった。なのに、過度の恐怖は少女からその気力を奪い去る。
あっという間に生まれたままの姿にされる。隠したいのに四肢を満足に動かせない。隠れたいのに隠れる場所もない。そもそもこの空間で息づいている二人が許してくれるはずもない。俯せの格好で少女は小さく、浅く呼吸を繰り返させる。白無常の冷たい掌は少女の貌を確かめるように横腹を滑り、下降していく。黒無常の冷たい掌は少女の顎を掬い取り、宥めるように頬を撫でる。
「ふふ、」
嬉しくて仕方ないというように、楽しそうに白無常が笑い声を零した。少女はびくびくと震えながら二人の様子を見る。手足を動かしてみるが、状況を打破できそうにない。ひやりとした温度が、自身の内腿に触れた。
「ひゃっ!? やっ、だめっ、触らないで!」
脚をばたつかせるものの白無常には当たらない。掌は緩慢とした動作で劣情を煽るように肌を滑る。少女は自身の肌がぶつぶつと粟立つのを感じた。骨ばった指が少女の秘部に触れる。時折くつくつと笑う声が聞こえる。どちらの声だろうか、どちらもかもしれない。濡れてもいない箇所に白無常の指が押し付けられる。
「っ、ひっ、ぁあ、」
初めて感じる刺激に少女は身を震わせるしかできない。自分でも触ることなどない箇所に冷たい手が滑っていく。冷たい手は自身の温度と混ざり合い、温くなる。やだ、と涙声で言いながら身体を丸めさせたが、嘲笑うように却って脚を大きく開かされた。
「処女ですか?」
答えてやるもんか。唇を噛み締める。黒無常の指が下唇をゆるりと撫でる。
「そうじゃないか?」
答えてやるもんか!
少女は黒無常を睨み上げる。黒無常と目が合う。彼の金色の目が熱でとろりと蕩けている。どうしてそんな顔をするのか、考えたくもない。いやだ、と少女が呻く。可哀想、と誰かが嗤った。くぷ、と音を立てて何も侵入を許したことのない胎内へ異物が入り込む。
「ん゛っ、ぐ、っう、」
胎内に挿入り込んだ指が慣らすかのように浅い所で抽挿を繰り返される。そこからじわじわと、紙に落としたインクのように熱が広がっていく。初めての、未知の感覚だ。未知とは恐怖だ。少女は恐ろしくて駄々っ子のように何度も首を横に振ることしかできない。ほぼ無意識で、逃げようと腰を動かすが白無常に阻まれる。
「やだ、やだぁッ、」
たすけてと唇が音を紡ぐ。だがこの空間に少女を助けてくれるような都合の良い人物は存在しない。少女の口から吐き出された吐息は震えていた。教え込まれる肉の喜びによるものか、この状況をどうにもできないという絶望感によるものか、はたまた両方なのかそれ以外によるものなのか。それは少女ですらわからない。
「ふふ、大分濡れてきましたね」
気持ち悦いですか、と歌うような声色で白無常が尋ねる。いちいちそんなの言わなくてもいいのに、と少女は下唇を噛む。黒無常の指が下唇を爪先でなぞるように撫でた。
「ねえ、無咎」
白無常の呼びかけに、黒無常は顔を上げた。舐めて貰ったらどうですか、と白無常は提案するように吐いた。少女は目を見開く。こんな状況で何を舐めさせられるかなんて、予測がついてしまう。さすがにそこまで馬鹿ではない。それもそうだなと黒無常が少しの沈黙の後で答える。そもそも二人きりで話しているならついさっきまでのように自分たちの国の言葉で話せば良いのに、と少女は行き場のない言葉を心の中で呟く。
黒無常は少女の顔に自身の下腹部を寄せさせた。少女は嫌がるように顔を背けさせる。だが結局は抵抗になるはずもない。黒無常が下履きをずらすと、ぺちりと赤黒く勃起した陰茎が少女の柔らかな頬に押し付けられた。先走りの零す陰茎はぬるりと少女の肌を汚していく。
「ひっ!」
見たこともない、様相を呈する陰茎を見て少女は喉を引きつらせた。気持ち悪くて、視界に入れたくなくて強く目をつぶる。むっ、と饐えたようなニオイが鼻腔を満たす。やだ、とおまじないのように呟いた。だがそんなことでやめてもらえるはずもない。
黒無常の手が少女の顎を掴み、固定させる。少女が咄嗟に黒無常の手を離させようともがく。だが、所詮は男と少女の力だ。どれほど少女がもがいても意味はない。
いやだと喚いた少女の口に黒無常の親指が入り込む。少女は反射的に噛まないように口を開けさせた。黒無常の親指は、くっ、と奥歯を押し下げる。生じた隙間に先走りを垂らす赤黒い陰茎を押し込まれた。
「むっ! ――んぶ、ぐぇ゛、」
饐えたようなニオイを放つ陰茎に少女は顔を歪ませた。舌先で押し返そうとするがぐいぐいと押し込められる。噛んでやりたいのに上下の奥歯の間にある指のせいで阻まれている。亀頭が柔らかな喉奥を突いた。
「っあ゛、喉の奥っ、締め付けられる……っ!」
ぐいぐいと喉に押し付けるそれを吐き出してしまいたい。ただただ苦しさだけだ。早く終われと少女は口を窄ませる。吐息交じりの声が頭上から落ちてきて、ほんの少しだけ嬉しいような気持ちを覚えた。黒無常を見上げると、彼は微笑んでいた。そんな顔をするんだ、と少女は驚きを覚える。
前触れもなく、胎内に埋められていた指が引き抜かれた。少女の身体がびくりと跳ねる。きゅん、と下腹部が切なそうに疼く。すぐに何か、熱いものが押し当てられる。何かなんてわかりきっている。逃げたかったのに白無常の手が腰を掴んでその分引き寄せさせる。ぐぷ、と先端が捻じ込まれた。
「ねぇ、私も楽しませてくださいよ」
「〰〰ん゛っ!? ん、ォ゛っ」
きつい胎内を無理に陰茎がこじ開ける。苦しさと異物感に少女は声を上げた。だが口に陰茎が捻じ込まれているせいで音には成り切れない。喉の奥で意味のない音として震えるだけだ。膨れ上がった陰茎が異物を押し出そうと蠢く肉襞の動きを無視して侵入していく。
「はァっ♡ きつ……絡みついてきますね」
「必安……何を拗ねているんだ」
面倒だな、と黒無常が呆れたように、けれどどこか優越感を滲ませて呟いていた。白無常は何も答えない。僅かな隙間も許さないというように、ぐいぐいと腰を細い体に押し付けるだけだ。未知の感覚に呑み込まれそうになるのを、少女は理性をかき集めて留まろうとする。与えられる刺激は痛苦だけの筈なのに、酸欠のせいか強いストレスから逃避するためか身体は甘美な痺れを走らせる。
「ぅえ゛っ、ぉ゛♡ ンぶっ、」
呼吸をしたいのに、黒無常が好き勝手に喉奥を突くせいで上手く出来ない。早く出せと思いながら口をきつく窄ませ吸い付く。黒無常の掠れた声が聞こえた。びくびくと口腔内に収まっている陰茎が震え出す。少女は何が起こるのか解らず、ただ身構えることしか出来ない。
「ぁっ、ぐ、ふゥう゛っ……!♡」
「〰〰っ♡」
一際大きく陰茎が跳ねたかと思えば喉奥に何か粘っこい液体が放出された。精液が何度かに分けて放たれたのだ。青臭いニオイに少女は顔をしかめさせた。口腔内がべたべたとした液体で汚される。幾つか飲んでしまい、少女は泣きたくなった。
萎えた陰茎を引き抜かれた直後に、黒無常の大きな掌で口と鼻を覆われる。飲めということなのだろう。嫌がるように顔を背けようとしても掌が追い掛けてくる。黒無常がもう片方の手で少女の鼻を摘まんだ。一気に押し寄せてきた苦しさに少女は観念して少しずつ、しかし確実にそれなりに粘り気のある精液を嚥下していく。喉に絡みつく感覚が気持ち悪い。何とか飲み終えた後、黒無常が少女の口腔内に指を捻じ込ませ、精液が残っていないか確かめるように蹂躙する。少しして確かめ終えたのか指が引き抜かれた。口と指の間に銀糸が走り、ぶつりと切れる。少女は肩で何度も呼吸しながら、時折咳き込んだ。
白無常が黒無常に、褒めてあげないんですか、と話している。そもそもそんなものを飲ませるなと少女は黒無常を睨みつけた。黒無常は白無常の言葉に少しだけ口をへの字にさせる。少ししてから少女の頬に手を滑らせた。存外手つきは優しい。
「……良く出来たな」
ちゅ、ちゅ、と可愛らしい音を立てて口の端に唇を何度も落とされる。黒無常の舌が丁寧に少女の口の周りを舐め、唇を覆うように黒無常のそれで食まれた。少しかさついた柔らかい唇を自身のそれに何度も押し付けられる。胸にふわふわとした感情、敢えて近いものを挙げるならば安堵感だろう、それのようなものが広がる。そんな筈がないと否定したかった。
「――ひっ!♡ ぎ、ぁっ♡ やっ、ごんごんしないれっ♡♡」
突然眼前に星が瞬いた。静観していた白無常が動いたのだ。がつがつと容赦なく揺さぶられ、少女は無意識に黒無常にしがみつく。必安、と黒無常が咎めるように名前を呼んだ。
「良いでしょう? ずっと私は我慢していたし、ぁッ……ん、無咎は満足させて、もらえたのだから」
子宮口を何度も抉られ、更に奥へと挿入り込もうとする。少女が苦しそうな、引き潰されたような生き物のような声を上げるが白無常はお構いなしだ。
「〰〰むりッ、むりだってぇっ! ぉ゛ぐっ♡ はいらにゃい、はいりゃないから、ぁあ゛あ゛っ!♡♡」
大丈夫、大丈夫、と白無常が言う。他人事だ。黒無常は少女の手を握り返すしかできない。少女の小さな体は白無常に揺さぶられるままで可哀想に見える。粘液が跳ねて出す水音が生々しい。悲鳴と嬌声と呼吸音と呻き声に満たされた空間で二人の男が一人の女を蹂躙している。その事実を改めて言葉にすると黒無常の背筋をぞわりと毛羽立たせた。
「はっ、射精すっ♡ 射精しますよっ♡」
白無常の宣言に少女は顔を青くさせた。黒無常にしがみついている手が白くなるほど強く握りしめられている。いやだと何度も首を横に振る。それを見た白無常の口角は確かに上がっていた。
「やっやめて! やだっ、ァ♡ やだやらぁぁ゛あ゛っ!」
「――、ぉ゛っ♡ ッく、ぅう゛っ……ッ♡」
体内に広がる熱に少女は身震いをした。肉襞に吐き出した精液を塗り込むかのように白無常がかくかくと腰を揺らす。それですら声を漏らして悦がる自身に少女は吐き気を催した。
ぬぽ、と引き抜かれた感触に少女は身震いした。先程までみっちりと詰まっていた物がなくなり喪失感を覚えた下腹部が疼く。少女はその感覚に身震いをした。気持ち悪い、夢ならば早く起きてもいい筈なのに、と快楽に飲み込まれていない箇所がぶつぶつと呟く。白無常が息を長く吐く音が鼓膜を擽る。
「――ふ、ふふ、上の口にも下の口にもびゅーってされちゃいましたね♡」
楽しさと、愉快さと、それから何か満たされたような喜びで色付いている。少女は答えない。絶頂の余韻に浸っているのか、あ、と時折声にならない音を漏らす。
粘り気のある精液と愛液が混ざりあった体液が膣口から漏れ出し内腿に一筋二筋と道を作る。少女の二の腕を白無常に掴まれ、後方に引っ張られた。少女は尻もちをつき、後頭部を白無常の胸にぶつける。
「無咎も挿れたいですよね?」
白無常の指が少女の陰唇を見せ付けるように左右に押し開かせる。赤く熟れ、ぽっかりと開いたそこは、何かを求めているかのようにひくひくと震えている。痙攣に合わせて白濁がこぷっと溢れ出し、白い太腿を更に濡らす。長い溜息を黒無常が吐いた。
「お前の後というのが気に食わないな」
「ふふ、次は貴方が先に挿れても良いですよ」
二人が勝手に話を進めている。次って何だと思ったが、少女には噛み付くような気力もない。黒無常が胡坐を掻き、少女の身体を上に乗せた。少女が嫌がるように腰を引いたがさほど動ける訳でもない。黒無常はもう既に硬くなっている陰茎を少女の秘裂に押し当てる。少女の腰を掴んで軽く押せばあっさりと亀頭が飲み込まれる。後は重力に従い、ゆっくりと下がっていくだけだ。
「ァ゛ひっ♡ や、あぁァ゛ア゛っ♡」
少女の小さな足の指がきゅうと丸くなり、身体がびくびくと震える。きゅうときつく締め上げられ、黒無常は歯を食いしばった。少女の手が黒無常の肩を耐えるように掴んでいる。
「……挿れられただけでイっちゃったんですか?」
笑いを含ませて白無常が少女の背後で尋ねる。少女は目から涙を零しつつ小さく首を横に何度も振る。何が違うのだ、何が嫌なのだ。そう思いながらも黒無常は少女の身体をより引き寄せさせた。白無常の精液を含ませたままのせいで酷く滑りが良い。少女の腰を上げさせれば肉襞が陰茎に追い縋り、白濁が結合部から零れお互いの皮膚を汚していく。下ろさせれば肉襞がびくびくと震えながら悦び、ぐちゅりと何とも言えない音を響かせた。先端に柔らかくなった子宮口が吸い付く。精液を強請っているようだ。たまらず黒無常は下から思い切り突き上げた。
「ひ、ァっ♡ あ゛っ、や゛ぁ゛あッ」
突き上げる度に少女は嬌声と悲鳴が混ざり合った声を出す。それは黒無常の脳味噌をぐらぐらと茹だらせた。細い体が仰け反り、快楽に喘いでいる。自分たちの身体にはない、脂肪が付いた柔らかな胸に口を寄せる。手が黒無常の髪を撫ぜる。本当は抵抗をしたかったのだろう。だが、力が入らないせいで余計に煽っているように見えた。柔らかな胸に欝血痕を散らしていく。
「っ! そこっそこだめぇっ!」
急に少女が慌てるような声を出した。黒無常が顔を上げると白無常が笑みを深くして少女を見下ろしていた。秘裂のさらに奥にある後孔に触れたのだ。
「……必安、」
「良いじゃないですか。范無咎は彼女の口でして貰えて、彼女の口吸いを先にしたのだから」
少しの沈黙のあとで本当に面倒な男だと黒無常が舌打ちをした。黒無常は何かを言うことはせず、少女の腰を動かないように固定させる。いい子、と白無常が言う。少女か黒無常か、どちらに言ったのか、はたまた両方に言ったのかは白無常のみぞ知る。
後孔に触れられた指がつぷりと侵入する。愛液をまとっていたのか幾らか滑りが良い。少女は未知の感覚にますます黒無常にしがみついた。黒無常はそんな少女の髪を優しく撫でるだけで、助けてくれることはしない。何度か浅い所で抽挿を繰り替えされる。く、と肉の淵を広げられたせいで少女は身体に力が入ってしまった。胎内に存在する黒無常の陰茎を締め付けてしまい、その貌をありありと感じてしまう。じわり、と熱が広がる。少女の薄い背に汗が伝った。後ろに収まった指の本数が増え、慣らすような動きをする。本来排泄を行うための穴で、覚えたばかりの性的快楽を拾っている事実に嘘だと叫びたかった。
「っう、あ……っ」
白無常はずるりと指を引き抜いた。少女が物足りなさそうな声を出す。すっかり自身の陰茎は血を吸い上げ、鎌首を上げている。白無常が少女の柔らかな尻朶を左右に押し広げる。後孔は酸欠の魚のようにくぱ、くぱ、と口を開けたり閉めたりしている。その前方で黒無常の陰茎をしっかりと咥え込んでいるのが見えた。てらてらと愛液と精液が滴っている。淫猥だ。先端を窄まりに押し付けるとひっと少女の喉が引き攣った。少女の身体は不自然なまでにぶるぶると震えていた。ふるふると首を横に振る。
「むっ、無理……! そんなのっはいらない、」
「挿れるから大丈夫ですよ」
そう笑って先端を何度か押し付けさせる。くぷ、くぷ、と淫猥な音を響かせながら窄まりは陰茎が収まることを歓迎していた。
「大丈夫なのか?」
そう問うたのは黒無常だ。
「大丈夫ですよ」
何の根拠もなく白無常が返答する。ふうん、と言ったきり黒無常は何も言わない。やだ、いやだ、と駄々っ子のように少女が怯えた声を出す。黒無常が宥めるように少女の目尻に唇を一つ、二つと落としていく。恋人のようだ、と誰かが呟いた。そんなこと、決してありはしないのだけれど。やだ、とか細い声が鼓膜を震わせた。白無常は笑みを一層深くさせる。
「〰〰っ! ァ゛っ……ひぎ、ぃ゛っ!♡」
白無常は一気に奥まで挿入させた。大袈裟なまでに少女の身体が跳ねる。肉襞が戦慄き、押し出そうと蠢く。奥まった箇所にある、少し狭くなった所を突けば少女はだらしなく声をあげた。
「ぁ゛へっ♡ あ゛っ、ぉッ!♡」
「――ふ、っ、そんなに、はしたない声をあげて……」
奥を捏ね繰り回すように腰で円を描いてやる。前にも後ろにも膨れた陰茎が挿入り混んでいるせいで肉筒はとても狭い。単純に気持ちが良い。抽挿させると肉が追い縋る感覚の他に、何か硬い物に擦れる。膣を犯したときには無い感覚だ。白無常が陰茎でぐ、と押してやるとびくりとそれは跳ねた。
「ふふ、肉越しに范無咎のちんぽが擦れてますね」
「気色悪いことを言うな、するな」
すぱりと切り捨てられる。白無常はおかしくてくつくつと喉を震わせた。それきりお喋りをするのはやめた。舌の上に乗せた甘味を黒無常と二人で食らうことにしたのだ。
二人は滅茶苦茶に少女の内臓を踏み荒らす。子宮口を穿たれる感覚も腸壁越しに子宮を叩かれる感覚も、どちらかの手により徒に乳首を引っ張られたり押しつぶされたりして刺激されるのも、陰核が黒無常の恥骨に擦れる感覚も、彼らの呼吸が自身の肌を舐める感覚も、何もかもが少女を快楽の海に引き摺り込み溺れさせた。呼吸もうまくできず、代わりに馬鹿みたいに音だけが出る。眼前に何度も星が瞬いている。初めての強すぎる刺激に少女は恐怖を覚えた。このままかえれなくなったらどうしようと、少女の中にいる子供が涙を零す。どこにも帰れないし還れないくせにと誰かが嗤った。
「――こ、われぅ゛っ♡ 前も後ろも、ゥ、あッ!♡ ごんごんひゃれてッぁ゛、あ――こわれ、ひゃう♡♡」
「大丈夫ですよ、壊れてもその都度直してあげますから」
背後からかけられた柔らかな声は興奮に染まっていた。額とつむじに唇を押し付けられる。やだ、やだ、と少女は泣き喚いた。白無常の掌が愛しそうに少女の頬を撫でる。
「そう言ってお前はまた壊すんだろ?」
挑発的に吐いたのは黒無常だ。白無常は黒無常を見た。
「……あはっ、」
白無常がおかしそうに短く笑う。少女は声にならない悲鳴を上げながら喉を仰け反らせ快楽を逃がそうとする。その視界の中に白無常が映り込んだ。白無常は確かに笑っていた。歪に、口許に弧を描かせて目を細めさせていた。少女の身の毛が一気によだつ。出来ることなら逃げ出したかった。
「貴方も、でしょう?」
ぞっとするような響きだ。その何処か楽しげな声がべたりと鼓膜に貼り付く。怖くて、恐ろしくて、少女はどういうことかと尋ねたかった。口を開いた直後、黒無常の陰茎の先端が子宮口から子宮に入り込み、白無常のそれは結腸に入り込んだ。強い電流のようなものが脳髄へと駆け上がる。眼前が真っ白になった。
「や゛ぁ゛ぁあっ!♡ 〰〰くるっくる、きぢゃ、ぁぅ゛ッ♡ ――や、やぁ゛っ、」
何かに、どこかへ突き飛ばされるような衝撃が少女を襲った。先程知ったばかりの感覚を強めたものが少女の脳味噌の奥まった所を強く揺さぶる。これ以上強い刺激を継続的に与えられては気が狂ってしまう。身体がちぎれてしまいそうだ。やだ、いやだと少女は拙い舌で何度も叫んだ。男たちは笑って見ているだけだ。それどころか、より深みへ落そうとしている。少女は嘔吐いた。何も吐き出されない。自分の身体が壊れないように眼前にいる黒無常にしがみつくことしかできない。どちらも自分たちが気持ちよくなるための動きだ。少女はしゃくりあげた。怖い。そこには原始的な恐怖しかない。
やめて、と叫びながら少女は上体を起こした。二人の姿はない。自分はベッドの上に座っていた。瞬きを繰り返しながら、緩慢とした動作で辺りを見渡す。荘園に来てから見慣れた自室。先程いた空間は欠片すらも残っていない。
少女は安堵感から息を吐いた。酷い夢だ。身体がじっとりと汗ばんでいる。前髪が汗で額に貼り付いていた。あんな、誰にも言えないような夢を見たことに嫌悪を覚える。振り切るように首を左右に振った。朝の支度をしようと立ち上がり、固まる。生理でも来たのかと思う程に下着が濡れていることに気が付いた。まさかあんな酷い夢を見て、と胃に何も無い筈なのに何かが競り上がって来る。洗面台に駆け寄り嘔吐いた。だが、なにも吐き出されない。少女は昨夜見た酷い夢を追い出そうと頭を振る。そしてシャワー室へ入った。そしていつも通りの日が始まる。
少女が眠るとまた見覚えのない場所へいた。恐らく昨日と同じ場所だ。少女は辺りを見渡す。二人の姿は見えないが、この場所にあの二人がいる。どうしてか解らないが断言できる。少女は走りだした。何処からともなく伸ばされた手にあっさりと少女の肩は掴まれる。
「いやっ、やだ!」
「ああ、暴れないで」
白無常の口調こそは優しいが、解放してくれる兆しは一切見えない。直に背の高い男に挟まれ、少女は恐ろしくて涙を零す。どうしようもない、どうしようもできないことは理解しきっていた。強い快楽に狂ってしまえたら楽なのだろうかと思うが、少女にはその勇気はないし矜持が許さない。
そして二人に存分に味わわれた後で、少女は目が覚める。それがやがて少女の一日に組み込むようになった。
今日も昨日も一昨日も、その前だってずっと夢の中でおぞましい性行為をしている。そこまで欲求不満だったのかと自身が厭らしい人間になったようで少し悲しくなる。今朝も下着は使い物にならなくなっていた。少女は憂鬱そうに空気の塊を吐いた。
ゲームで何度か白無常にも黒無常にも会ったが、彼らは容赦なく少女を傘で殴ってイスに括りつける。痛みでぐるぐると回る世界で、少女は自分だけが気にしているようで歯痒いような気持ちになる。そもそもあんな夢を勝手に見ている自分が悪いと言えばそうなのだけれど。治療され、少女は再び走れるようになった。暫くして自分一人だけとなってしまった。逃げられればサバイバーの勝利、捕まえられても引き分けで、少女は白黒無常から隠れながらゲートへと走る。ふと頭上にカラスが飛んでいることに気が付いた。どくりと心臓が跳ねる。少女は咄嗟に壁がたくさんある方向へと走った。そこには口を開いたハッチがあった。運が良い、と少女は嬉しい驚きを感じながらハッチへと駆け寄る。ハッチに飛び込む直前、白無常が穏やかに笑んで自身を見ていたのが見えた。
その日も例に漏れず夢を見た。当然のように精液と快楽とで殺されている。少女はもう抵抗しなくなっていた。どれほど抵抗しても意味がないことを学習してしまっていた。早く終われと念じながら二人の男に凌辱される。今日も今日とて腹に精液を注がれる。薄い腹がぽっこりと膨れ上がり、弛緩した口から体液が時折勢いよく吹き出した。
「もうすぐ、もうすぐですよ」
二人の掌が薄い皮膚の上から精液で満たされた子宮を撫でる。く、とどちらかが強く押した。それすらも気持ちが悦く、少女の口から声が漏れ出る。こぷ、と奥から溢れてきた重たい粘液が精液を外へと出す。
「どちらの、だろうな、」
黒無常がぽつりと呟く。二人は急に少女の知らない言語で話し出す。何か歌のようにも聞こえた。絶頂に何度も追いやられたことによる疲労感で瞼がゆるゆると下がっていく。どちらかの掌が少女のまぶたを覆った。ひやりと、不自然なくらいに冷たい。
「……どちらでも」
意識を手放す直前に、白無常は少女が理解できる言語で穏やかに囁いた。
それきり、夢を見なくなった。結局あの夢は何だったのだろう。そう疑問に思うもやがて忘れていった。
しばらくしてから少女はやたらオレンジを食べるようになった。偏食になりつつある少女にエマがオレンジの匂いがすると笑う。お日様の匂いだと笑うエマに少女はそうかな、と口の端を少しだけ上げさせた。陰りが頬を過ってなければ良いのだけれどと不安に思う。
酸味のあるものを欲しがる、嘔吐、生理が遅れている。脳裏にいつかの母親が過る。少女自身が今よりもずっと幼いころの母親だ。いやいやまさかと少女は首を横に振る。そんな筈がない、だって荘園に来てからその原因となる行為なんてやっていない。身に覚えがない。それでも少女の背中に何処までも真っ暗な不安感がべたりと張り付いて、本当にと囁いている。
いやいや、まさか、と呟いた。酷く不安定な響きだ。まさか、と小さく呟いた。ぎこちなく窓の外を見るが霧雨が叩いているだけだ。あるはずがない、だってあれは夢だ、と頼りないおまじないの言葉を小さく呟く。
「ああ、ごめん……ちょっと良いかな」
イライに呼ばれ、少女は首を傾げる。もしかして何かやったのだろうか。少し考えてみるが身に覚えはない。しいて言うならば最近のゲームでミスが多いことだろうか。だがそれくらいのことを言う男ではない。
「どうしたの? イライ」
そう尋ねると困ったようにイライは自分の頭をフードの上から掻いた。ええと、と何か言葉に詰まっているようだ。二人の足から伸びる影は床を伝い、壁にへばりついている。仄かに黒い人型は時折不安そうに揺れる。
「私の間違いであれば良いのだけれど……君の胎の中に、ええと……何て言ったら良いのか……ともかく、何か命のようなものが――」
2023/07/30
『拝啓、地獄の底から』2019/12/01発行
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