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Novel pkmn 今日はえいえんの最初の日(シンオウでウォロと再会/完結)
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tt5 !+さよならの練習を(男主とオフェンスが過ごす真夏の話/現パロ/完結)
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高潔ならば眉を顰めよ

ペパー
!元ネタはフォロイーさん

 鍋の中にあるミネストローネを少し舐めてみる。トマトのまろやかになった酸味とベーコンやじゃがいもの甘味が感じられる。具沢山のミネストローネは少し刺激が足りない気もするが、刺激物が苦手な{{ namae }}には丁度良いだろう。ペパーは少し考えて、以前購入した味噌を少し入れてみる。カントー地方やジョウト地方ではメジャーな調味料らしく、好奇心で購入したものだった。茶色の味噌をよく融かして、味を見る。全体に深みが出てマイルドな味になった。思ったよりもずっと良い結果にペパーは思わず笑みが零れる。手帳にメモを記してから、冷蔵庫で冷やしていたタマゴサラダを取り出し、オーブントースターにスライスしたバケットを並べて焼いて行く。部屋の奥にいたマフィティフがのそりと起き上がり、玄関の方へゆったりと向かった。
 ノックが三回される。空いてるぞと言えば扉が開かれた。お邪魔しますと言いながら嬉しそうに顔を綻ばせている{{ namae }}が部屋に入る。手には紙袋が握られていた。いい匂い、と言いながら{{ namae }}は鍋に近寄る。

「ミネストローネ?」
「おう。前買ったミソを入れてみたんだ」
「えっミソ? みそ汁なの? これ?」

 隠し味だよと他愛ない会話をしつつ、二人は食事の準備をする。{{ namae }}から受け取った紙袋を見るとムクロジのプリンだった。以前アオイとハルトが比較的安価で美味しいからご褒美で買うことを話していたのを思い出す。ペパーが知っている限り{{ namae }}と二人の間で交流は殆ど無いので、同じことを考えている生徒は多いんだろうなと考えに至る。プリンならオレが作るのに、と言えば流石に悪いよと{{ namae }}は言う。ペパーは一度プリンを冷蔵庫に仕舞い込み、お茶を出した。
 {{ namae }}はこうして頻繫にペパーの部屋で食事をする。ネモやボタン、それからハルトやアオイたちとは違った過ごし方だ。のんびりとした時間が過ぎていく。マフィティフの食事も準備して二人でいただきますをする。
 {{ namae }}がスプーンでミネストローネを掬って口に含ませる。美味しいねぇと平和そうに笑う{{ namae }}にそれは良かったとペパーは笑いかけた。{{ namae }}はぱくぱくとペパーの作った料理を食べて行く。男であるペパー自身と比べて食べる量は少ないが、気持ちの良い食べっぷりにペパーも作って良かったと嬉しくなる。ペパーは良く焼けたパンに噛み付く。香ばしい香りが鼻腔を擽り、パン特有の甘さは味蕾を喜ばせた。
 ふとペパーは生物の授業で雑談で聞いたことを思い出す。生き物たちの身体を構成する細胞は、食べた物を基にして日々少しずつ入れ替わっているらしい。
 今日のように{{ namae }}がペパーの手料理を食べて過ごすようになってどのくらい経ったのだろうか。細胞が入れ替わる周期が一番短いのは腸の細胞だと言っていたが、{{ namae }}の腸の細胞はもうとっくの前に自分の手料理から作られた細胞にすっかり入れ替わっているのだろうか。そのうちこの生活を続けていたら、{{ namae }}の身体を構成する細胞は、自身が作ったと言えるのだろうか。
 例えば{{ namae }}の丸い頬だって、滑らかな髪だって、小さな爪先だって、声を産む声帯だって。すべてが。
 ペパーは小さく息を吐く。この確かな喜びは恐らく誰にも共感を得られないどころか言うべきでない感情であることをペパーは感じている。
 ふと視線を上げた{{ namae }}と目が合う。何も知らない{{ namae }}はどうしたのと首を傾げさせた。

2023/01/01
!元ネタはフォロイーさん

 鍋の中にあるミネストローネを少し舐めてみる。トマトのまろやかになった酸味とベーコンやじゃがいもの甘味が感じられる。具沢山のミネストローネは少し刺激が足りない気もするが、刺激物が苦手な{{ namae }}には丁度良いだろう。ペパーは少し考えて、以前購入した味噌を少し入れてみる。カントー地方やジョウト地方ではメジャーな調味料らしく、好奇心で購入したものだった。茶色の味噌をよく融かして、味を見る。全体に深みが出てマイルドな味になった。思ったよりもずっと良い結果にペパーは思わず笑みが零れる。手帳にメモを記してから、冷蔵庫で冷やしていたタマゴサラダを取り出し、オーブントースターにスライスしたバケットを並べて焼いて行く。部屋の奥にいたマフィティフがのそりと起き上がり、玄関の方へゆったりと向かった。
 ノックが三回される。空いてるぞと言えば扉が開かれた。お邪魔しますと言いながら嬉しそうに顔を綻ばせている{{ namae }}が部屋に入る。手には紙袋が握られていた。いい匂い、と言いながら{{ namae }}は鍋に近寄る。

「ミネストローネ?」
「おう。前買ったミソを入れてみたんだ」
「えっミソ? みそ汁なの? これ?」

 隠し味だよと他愛ない会話をしつつ、二人は食事の準備をする。{{ namae }}から受け取った紙袋を見るとムクロジのプリンだった。以前アオイとハルトが比較的安価で美味しいからご褒美で買うことを話していたのを思い出す。ペパーが知っている限り{{ namae }}と二人の間で交流は殆ど無いので、同じことを考えている生徒は多いんだろうなと考えに至る。プリンならオレが作るのに、と言えば流石に悪いよと{{ namae }}は言う。ペパーは一度プリンを冷蔵庫に仕舞い込み、お茶を出した。
 {{ namae }}はこうして頻繫にペパーの部屋で食事をする。ネモやボタン、それからハルトやアオイたちとは違った過ごし方だ。のんびりとした時間が過ぎていく。マフィティフの食事も準備して二人でいただきますをする。
 {{ namae }}がスプーンでミネストローネを掬って口に含ませる。美味しいねぇと平和そうに笑う{{ namae }}にそれは良かったとペパーは笑いかけた。{{ namae }}はぱくぱくとペパーの作った料理を食べて行く。男であるペパー自身と比べて食べる量は少ないが、気持ちの良い食べっぷりにペパーも作って良かったと嬉しくなる。ペパーは良く焼けたパンに噛み付く。香ばしい香りが鼻腔を擽り、パン特有の甘さは味蕾を喜ばせた。
 ふとペパーは生物の授業で雑談で聞いたことを思い出す。生き物たちの身体を構成する細胞は、食べた物を基にして日々少しずつ入れ替わっているらしい。
 今日のように{{ namae }}がペパーの手料理を食べて過ごすようになってどのくらい経ったのだろうか。細胞が入れ替わる周期が一番短いのは腸の細胞だと言っていたが、{{ namae }}の腸の細胞はもうとっくの前に自分の手料理から作られた細胞にすっかり入れ替わっているのだろうか。そのうちこの生活を続けていたら、{{ namae }}の身体を構成する細胞は、自身が作ったと言えるのだろうか。
 例えば{{ namae }}の丸い頬だって、滑らかな髪だって、小さな爪先だって、声を産む声帯だって。すべてが。
 ペパーは小さく息を吐く。この確かな喜びは恐らく誰にも共感を得られないどころか言うべきでない感情であることをペパーは感じている。
 ふと視線を上げた{{ namae }}と目が合う。何も知らない{{ namae }}はどうしたのと首を傾げさせた。

2023/01/01
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