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Novel pkmn 今日はえいえんの最初の日(シンオウでウォロと再会/完結)
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tt5 !+さよならの練習を(男主とオフェンスが過ごす真夏の話/現パロ/完結)
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私物化してごめんね

アオキ
 アオキは最初に{{ namae }}と関わったとき、あーあ、という感情が存在していた。住む世界が違う、見えている世界が違うと諦めに似た感情はアオキを支配していた筈だった。きっとこれから関わることはないだろうと思っていたのに、光に引き寄せられる虫のように彼女の前に引き摺り出されていた。結局アオキは{{ namae }}と交際を経て結婚までしてしまっているのだから、人生は何があるのか解らない。
 アオキが帰宅すると大抵食欲をそそる良いニオイが鼻腔をくすぐるようになった。子供のときもそうだった、と埃を被りかけた温かな思い出をそうっと撫でる。玄関を開ければおかえりなさいと明るい声が聞こえる。多くのドラマや小説などにあるように、自分の父親ももれなくこの感情を覚えていたのだろうか。一人で暮らしていたときよりも温かな家はいつでも自身を歓迎しているように思えた。ただいま帰りました、と言いながらリビングへ入る。{{ namae }}は食事の配膳をしているところだった。今日はカツカレーなんですと楽し気に話す{{ namae }}にそうなんですかと相槌を打つ。他愛のない言葉を交わす度に、自身に確かな安堵感があることに気付く。
 {{ namae }}は結婚した後でも正社員として勤めている。疲れているだろうに家の殆どをしてくれているのはアオキにとって非常にありがたいことだ。アオキは{{ namae }}のしたいようにさせているが、出来ることならただ家で他でもなく自身だけを待っていて欲しいと願っている。{{ namae }}の世界を構成するものが全て自分か自分が与えたものであれば良いのに、とどうしようもないことを欲してしまう。
 カレーを食べながら他愛ない話をする。今日は何があったかという話を聞いたりしたりしながら、自分も子供のときの会話は似たようなものだったとどうでも良い事を思い出した。カレーを掬いながら、今度友達と旅行に行く話が出てまして、と{{ namae }}が話す。{{ namae }}は口を大きく開けてカレーを食べる。
 行くなと気楽に言えたらどれほど良かっただろうか。
 アオキはお伺いなんてしなくても、と建前だらけの言葉を並べる。冷たい水が入ったコップを手に取り、唇を濡らす。
 {{ namae }}の交友関係を全て整理させることが出来ればどれほど楽しくいられただろうか。
 {{ namae }}はにこりと笑って、お土産を楽しみにしてくださいねと楽しそうに話している。アオキは銀のスプーンでカレーとご飯を丁度良いバランスで掬い出す。
 一緒に行く人が自分じゃ駄目なんですかと一方的に詰れたらどれほどの幸福さを得られたのだろうか。
 アオキは何も言わずカレーを口に含み、咀嚼して飲み下す。気を付けていってらっしゃいと良い人の面と理性で構成された言葉を吐いた。{{ namae }}は嬉しそうに満面の笑みを浮かべさせる。
 自分の気持ちも知らないで、と詰りたい気持ちは、歪な形のニンジンと一緒に飲み込んだ。
 食事を終え、風呂に入り、後は寝るだけとなった。ソファに座った{{ namae }}はスマホロトムを操作しては何かおかしそうに笑っている。恐らく先程話題に上がった友達なのだろうと察しが付いた。アオキは{{ namae }}の隣に座る。アオキが座った重みで{{ namae }}の身体がアオキの方へ傾いた。{{ namae }}の身体を構成する一つひとつがアオキ自身と比べて小さい。ふとしたときに、不思議な気持ちになる。本当に同じ生き物なのか、と不安に似た感情が顔を出す。
 ぱく、と小さな耳を口腔内に招けば{{ namae }}は息を吸った。硬い歯で柔らかな耳介を軽く挟む。溝を舌先でなぞれば{{ namae }}は吐息交じりの声を出す。待って、と言われた声は知らない振りをして耳朶を歯で僅かに挟む。口を離して、白い首筋に唇を押し付ける。待ってと{{ namae }}は掌をアオキの唇と自身の肌の間に滑り込ませた。アオキは僅かに眉を顰めさせる。

「だめ、ですか」
「だ、めでは……無い、ですけど……」

 その尋ね方をすれば{{ namae }}がまごついてしまうのを、アオキはよく知っている。今までそれを悪用した人が自分以外にいたのか尋ねたい気持ちはするが、どの道良い結果にならないだろうので聞かないでいるし、聞けないでいる。
 アオキは言葉を紡ぐことなく何かを訴えるかのようにじっと見る。視線は雄弁だと頻繁に言われるが、言葉にして伝えないと何も伝わらないことをアオキは理解している。{{ namae }}は、少しだけ待ってくださいと言ってスマホロトムに何かを打ち込んだ。その後で、{{ namae }}はアオキに向き合い、困ったような笑いを浮かべさせる。どうぞ、と戸惑いながらも言う{{ namae }}が酷く可愛くてどうしようもなかった。
 ベッドの上でにいる{{ namae }}は一層小さく頼りなく見えた。恥ずかしそうにはにかむ姿もアオキの掌にすっぽりと収まってしまうほどの小さな手も、華奢な脚や腕も、高い声も、自身には無い、柔らかな胸も括れのある胴回りも受け入れるための臓器も何もかもがアオキの心を揺さぶって仕方がない。彼女の性格からしてあり得ないことではあるが、もしも彼女が他の人と、と無い筈のことを考えるだけで息苦しくなる。たった一人人間のせいでどうにもならなくなってしまう人間だとは、アオキは{{ namae }}に出会うまで知らないことだった。
 温かな泥濘はアオキのことを待ち望んでいるように見えた。アオキは下着諸共スウェットを脱ぎ捨てる。主観的な意見ほど何のあてにもならないことは職場でよく知っていることだ。ただ、ここは多数の人間がいる職場ではなく、たった二人の人間と途方もない感情だけがある空間だ。
 使いかけの避妊具が入った箱を一度手にする。少しして結局アオキはその手を離した。避妊具無しの性交を誰かを縛り付ける手段としてしまえば、出来た子は気の毒だ。孕まされて様々なことに制限を受ける女も当然ながら可哀想だ。他人の話であればアオキは一般的な倫理観に基づいて大多数と同じ意見を述べるだろう。そうすべきでないと一般的な倫理観に基づいてはっきりと答えるだろう。ただし、平常であれば。
 {{ namae }}だって、そうされることを望んでいるように思えた。確認しあった訳でもないのに、アオキはそのように解釈した。そうに違いないと独り善がりの回答は強固になっていく。孕みたがっている。他でもなく自分のものになりたがっている。もの、と言うのは少し言葉が違うかもしれないが、少なくともアオキはそう解釈した。
 結局アオキは剝き出しの亀頭を泥濘に擦りつけさせた。先走りと愛液が混ざりあい、ぐちぐちと音を立てる。{{ namae }}の小さな掌が、アオキの肩に触れた。熱を孕ませていた目はいくつか冷静になっている、ように見えた。ごむは、と小さな唇が音を産む。アオキは{{ namae }}の言った言葉が理解できなかった。

「ひ、ぃっ♡」

 腰を押し進めて肉を掻き分けて奥を捏ねてやれば{{ namae }}は言葉を忘れて啼く。膣はいつも以上にアオキ自身を締め付け、歓迎しているように見えた、待ち望んでいるように見えた。やっぱり、とどうしようもない主観な意見が一層強固なものになっていく。膣で自身を何度か扱けば次第に射精欲は高まって来る。{{ namae }}だって、そうされることを望んでいる筈だ。凝り固まった願望に近い結論が嘲笑う。

「だしても、良いですか」
「ぁ、あ゛♡」

 薄い腹を掌でそうっと撫でる。その皮膚の下に自身が埋まっていることはいつでもアオキに少しの驚きを与えさせる。外側から圧を加えると{{ namae }}が声を上げた。柔らかくなった子宮口を穿いてやる。それを望んでいなければ、降りてこない筈だと凝り固まった知識が汚らしい歯を見せて笑う。

「ぉ゛っ♡ ほ、おッ♡♡」

 アオキは密かに腹部を押すと音を出すおもちゃを思い出した。自分の意のままに出来るおもちゃだ。それはアオキを愉快な気持ちにさせたし、独りぼっちの孤独を与えさせた。答えを急かすために再度奥を捏ねてやる。{{ namae }}は喉を仰け反らせて絶頂に達する。膣の中頃から奥が一気にきつく締まる。言葉ではないそれが{{ namae }}の回答だということにした。締め付けられながらもアオキは抽挿を繰り返す。白濁色の欲を吐き出すために、{{ namae }}の薄い腹を膨らませるために。{{ namae }}が求めているからと数時間前まで不服そうだった感情がわあわあとがなり立てている。アオキは歯を食いしばる。腰を前後に動かす度に陰嚢が肌にぶつかりぺちぺちと間抜けな音を立てる。{{ namae }}の最早鳴き声と言った方が適切な声が響く。大切にしたい感情は確かにあったのに、蹂躙している事実にアオキの脳味噌が何か考えることをやめる。迫り上がった精液が管を通り一気に吐き出された。アオキの歯の隙間から音になり切れなかった息が通り抜ける。肉壁に陰茎に絡む精液を擦りつけさせる。それですら感じ入ったような声が聞こえるのが、何となく面白い。アオキは自身を抜いてやる。だらしなく開いた脚は閉じることなく、そのままがくがくと震えている。ぽっかりと開いた膣口から白濁が時々吹き出し、シーツを濡らす。独占欲と優越感と征服欲が心地よく満たされていく。騒ぎたてていた感情たちは満足したのかすっかり押し黙っている。

「{{ namae }}さん……」

 蕩けた眼がアオキを見る。アオキが{{ namae }}の手に触れる。{{ namae }}は幼い子のようにアオキの指を握った。へらりとだらしなく笑う。憐憫ささえ覚えさせるような表情だ。赤い舌がひらりと動き、あ、と音を生んだ。アオキは{{ namae }}の唇を己のそれで塞ぐ。名前を、呼ばれたくなかった。
 ふと目を覚ました。あのあとそのまま寝てしまったらしい。カーテンの隙間から太陽光が入り込み、日が高いことを知らせる。ベッドの側に脱ぎ捨てられた衣類が力なく落ちている。普段であればアオキは起き上がり、衣類を拾ってから仕事の支度をしたのだろう。だが今日は休みの日だ。ぐうだらで過ごしても誰にもきっと文句を言われないはずだ。
 同じベッドで眠る{{ namae }}の頬をそうっと撫でる。{{ namae }}の顔を隠す髪を静かに退けてじっと顔を見る。{{ namae }}と出会う前の生活はやっぱり思い出せない。それほどまでにアオキにとって{{ namae }}の存在は大きなものとなっている。なくてはならないもの、と言えば大袈裟に聞こえるかもしれないが、そう表現しても差し支えないほどだ。アオキは{{ namae }}を隠してしまうように抱き締めた。{{ namae }}の小さな身体はアオキの腕にすっぽりと収まってしまう。腕の中にいる{{ namae }}はじんわりと温かく、伝わる穏やかな心音が心地良い。アオキはうとうととしながら、最も幸福な空気を肺に満たした。

2023/03/12close

 アオキは最初に{{ namae }}と関わったとき、あーあ、という感情が存在していた。住む世界が違う、見えている世界が違うと諦めに似た感情はアオキを支配していた筈だった。きっとこれから関わることはないだろうと思っていたのに、光に引き寄せられる虫のように彼女の前に引き摺り出されていた。結局アオキは{{ namae }}と交際を経て結婚までしてしまっているのだから、人生は何があるのか解らない。
 アオキが帰宅すると大抵食欲をそそる良いニオイが鼻腔をくすぐるようになった。子供のときもそうだった、と埃を被りかけた温かな思い出をそうっと撫でる。玄関を開ければおかえりなさいと明るい声が聞こえる。多くのドラマや小説などにあるように、自分の父親ももれなくこの感情を覚えていたのだろうか。一人で暮らしていたときよりも温かな家はいつでも自身を歓迎しているように思えた。ただいま帰りました、と言いながらリビングへ入る。{{ namae }}は食事の配膳をしているところだった。今日はカツカレーなんですと楽し気に話す{{ namae }}にそうなんですかと相槌を打つ。他愛のない言葉を交わす度に、自身に確かな安堵感があることに気付く。
 {{ namae }}は結婚した後でも正社員として勤めている。疲れているだろうに家の殆どをしてくれているのはアオキにとって非常にありがたいことだ。アオキは{{ namae }}のしたいようにさせているが、出来ることならただ家で他でもなく自身だけを待っていて欲しいと願っている。{{ namae }}の世界を構成するものが全て自分か自分が与えたものであれば良いのに、とどうしようもないことを欲してしまう。
 カレーを食べながら他愛ない話をする。今日は何があったかという話を聞いたりしたりしながら、自分も子供のときの会話は似たようなものだったとどうでも良い事を思い出した。カレーを掬いながら、今度友達と旅行に行く話が出てまして、と{{ namae }}が話す。{{ namae }}は口を大きく開けてカレーを食べる。
 行くなと気楽に言えたらどれほど良かっただろうか。
 アオキはお伺いなんてしなくても、と建前だらけの言葉を並べる。冷たい水が入ったコップを手に取り、唇を濡らす。
 {{ namae }}の交友関係を全て整理させることが出来ればどれほど楽しくいられただろうか。
 {{ namae }}はにこりと笑って、お土産を楽しみにしてくださいねと楽しそうに話している。アオキは銀のスプーンでカレーとご飯を丁度良いバランスで掬い出す。
 一緒に行く人が自分じゃ駄目なんですかと一方的に詰れたらどれほどの幸福さを得られたのだろうか。
 アオキは何も言わずカレーを口に含み、咀嚼して飲み下す。気を付けていってらっしゃいと良い人の面と理性で構成された言葉を吐いた。{{ namae }}は嬉しそうに満面の笑みを浮かべさせる。
 自分の気持ちも知らないで、と詰りたい気持ちは、歪な形のニンジンと一緒に飲み込んだ。
 食事を終え、風呂に入り、後は寝るだけとなった。ソファに座った{{ namae }}はスマホロトムを操作しては何かおかしそうに笑っている。恐らく先程話題に上がった友達なのだろうと察しが付いた。アオキは{{ namae }}の隣に座る。アオキが座った重みで{{ namae }}の身体がアオキの方へ傾いた。{{ namae }}の身体を構成する一つひとつがアオキ自身と比べて小さい。ふとしたときに、不思議な気持ちになる。本当に同じ生き物なのか、と不安に似た感情が顔を出す。
 ぱく、と小さな耳を口腔内に招けば{{ namae }}は息を吸った。硬い歯で柔らかな耳介を軽く挟む。溝を舌先でなぞれば{{ namae }}は吐息交じりの声を出す。待って、と言われた声は知らない振りをして耳朶を歯で僅かに挟む。口を離して、白い首筋に唇を押し付ける。待ってと{{ namae }}は掌をアオキの唇と自身の肌の間に滑り込ませた。アオキは僅かに眉を顰めさせる。

「だめ、ですか」
「だ、めでは……無い、ですけど……」

 その尋ね方をすれば{{ namae }}がまごついてしまうのを、アオキはよく知っている。今までそれを悪用した人が自分以外にいたのか尋ねたい気持ちはするが、どの道良い結果にならないだろうので聞かないでいるし、聞けないでいる。
 アオキは言葉を紡ぐことなく何かを訴えるかのようにじっと見る。視線は雄弁だと頻繁に言われるが、言葉にして伝えないと何も伝わらないことをアオキは理解している。{{ namae }}は、少しだけ待ってくださいと言ってスマホロトムに何かを打ち込んだ。その後で、{{ namae }}はアオキに向き合い、困ったような笑いを浮かべさせる。どうぞ、と戸惑いながらも言う{{ namae }}が酷く可愛くてどうしようもなかった。
 ベッドの上でにいる{{ namae }}は一層小さく頼りなく見えた。恥ずかしそうにはにかむ姿もアオキの掌にすっぽりと収まってしまうほどの小さな手も、華奢な脚や腕も、高い声も、自身には無い、柔らかな胸も括れのある胴回りも受け入れるための臓器も何もかもがアオキの心を揺さぶって仕方がない。彼女の性格からしてあり得ないことではあるが、もしも彼女が他の人と、と無い筈のことを考えるだけで息苦しくなる。たった一人人間のせいでどうにもならなくなってしまう人間だとは、アオキは{{ namae }}に出会うまで知らないことだった。
 温かな泥濘はアオキのことを待ち望んでいるように見えた。アオキは下着諸共スウェットを脱ぎ捨てる。主観的な意見ほど何のあてにもならないことは職場でよく知っていることだ。ただ、ここは多数の人間がいる職場ではなく、たった二人の人間と途方もない感情だけがある空間だ。
 使いかけの避妊具が入った箱を一度手にする。少しして結局アオキはその手を離した。避妊具無しの性交を誰かを縛り付ける手段としてしまえば、出来た子は気の毒だ。孕まされて様々なことに制限を受ける女も当然ながら可哀想だ。他人の話であればアオキは一般的な倫理観に基づいて大多数と同じ意見を述べるだろう。そうすべきでないと一般的な倫理観に基づいてはっきりと答えるだろう。ただし、平常であれば。
 {{ namae }}だって、そうされることを望んでいるように思えた。確認しあった訳でもないのに、アオキはそのように解釈した。そうに違いないと独り善がりの回答は強固になっていく。孕みたがっている。他でもなく自分のものになりたがっている。もの、と言うのは少し言葉が違うかもしれないが、少なくともアオキはそう解釈した。
 結局アオキは剝き出しの亀頭を泥濘に擦りつけさせた。先走りと愛液が混ざりあい、ぐちぐちと音を立てる。{{ namae }}の小さな掌が、アオキの肩に触れた。熱を孕ませていた目はいくつか冷静になっている、ように見えた。ごむは、と小さな唇が音を産む。アオキは{{ namae }}の言った言葉が理解できなかった。

「ひ、ぃっ♡」

 腰を押し進めて肉を掻き分けて奥を捏ねてやれば{{ namae }}は言葉を忘れて啼く。膣はいつも以上にアオキ自身を締め付け、歓迎しているように見えた、待ち望んでいるように見えた。やっぱり、とどうしようもない主観な意見が一層強固なものになっていく。膣で自身を何度か扱けば次第に射精欲は高まって来る。{{ namae }}だって、そうされることを望んでいる筈だ。凝り固まった願望に近い結論が嘲笑う。

「だしても、良いですか」
「ぁ、あ゛♡」

 薄い腹を掌でそうっと撫でる。その皮膚の下に自身が埋まっていることはいつでもアオキに少しの驚きを与えさせる。外側から圧を加えると{{ namae }}が声を上げた。柔らかくなった子宮口を穿いてやる。それを望んでいなければ、降りてこない筈だと凝り固まった知識が汚らしい歯を見せて笑う。

「ぉ゛っ♡ ほ、おッ♡♡」

 アオキは密かに腹部を押すと音を出すおもちゃを思い出した。自分の意のままに出来るおもちゃだ。それはアオキを愉快な気持ちにさせたし、独りぼっちの孤独を与えさせた。答えを急かすために再度奥を捏ねてやる。{{ namae }}は喉を仰け反らせて絶頂に達する。膣の中頃から奥が一気にきつく締まる。言葉ではないそれが{{ namae }}の回答だということにした。締め付けられながらもアオキは抽挿を繰り返す。白濁色の欲を吐き出すために、{{ namae }}の薄い腹を膨らませるために。{{ namae }}が求めているからと数時間前まで不服そうだった感情がわあわあとがなり立てている。アオキは歯を食いしばる。腰を前後に動かす度に陰嚢が肌にぶつかりぺちぺちと間抜けな音を立てる。{{ namae }}の最早鳴き声と言った方が適切な声が響く。大切にしたい感情は確かにあったのに、蹂躙している事実にアオキの脳味噌が何か考えることをやめる。迫り上がった精液が管を通り一気に吐き出された。アオキの歯の隙間から音になり切れなかった息が通り抜ける。肉壁に陰茎に絡む精液を擦りつけさせる。それですら感じ入ったような声が聞こえるのが、何となく面白い。アオキは自身を抜いてやる。だらしなく開いた脚は閉じることなく、そのままがくがくと震えている。ぽっかりと開いた膣口から白濁が時々吹き出し、シーツを濡らす。独占欲と優越感と征服欲が心地よく満たされていく。騒ぎたてていた感情たちは満足したのかすっかり押し黙っている。

「{{ namae }}さん……」

 蕩けた眼がアオキを見る。アオキが{{ namae }}の手に触れる。{{ namae }}は幼い子のようにアオキの指を握った。へらりとだらしなく笑う。憐憫ささえ覚えさせるような表情だ。赤い舌がひらりと動き、あ、と音を生んだ。アオキは{{ namae }}の唇を己のそれで塞ぐ。名前を、呼ばれたくなかった。
 ふと目を覚ました。あのあとそのまま寝てしまったらしい。カーテンの隙間から太陽光が入り込み、日が高いことを知らせる。ベッドの側に脱ぎ捨てられた衣類が力なく落ちている。普段であればアオキは起き上がり、衣類を拾ってから仕事の支度をしたのだろう。だが今日は休みの日だ。ぐうだらで過ごしても誰にもきっと文句を言われないはずだ。
 同じベッドで眠る{{ namae }}の頬をそうっと撫でる。{{ namae }}の顔を隠す髪を静かに退けてじっと顔を見る。{{ namae }}と出会う前の生活はやっぱり思い出せない。それほどまでにアオキにとって{{ namae }}の存在は大きなものとなっている。なくてはならないもの、と言えば大袈裟に聞こえるかもしれないが、そう表現しても差し支えないほどだ。アオキは{{ namae }}を隠してしまうように抱き締めた。{{ namae }}の小さな身体はアオキの腕にすっぽりと収まってしまう。腕の中にいる{{ namae }}はじんわりと温かく、伝わる穏やかな心音が心地良い。アオキはうとうととしながら、最も幸福な空気を肺に満たした。

2023/03/12close

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